【戦舞台の舞闘術】
(アルフレイム大陸南東部・辺境)- 入門条件
- 50名誉点
戦舞士は、“ダンサー”というものの舞踊に由来する戦型ではない、とされます。これは事実でもあり、一面においては誤りでもあります。それは、戦舞士全体が舞踊には由来しているわけではないものの、個人・部族などの細かな単位では、舞踊をルーツとする戦舞士が実在するためです。その典型のひとつを挙げるならば、踊り子としての職能をもつ者が、それをバックボーンとして武術を修めた結果、戦舞士となる流れがあります。また別の観点では、舞踊の心得をもつ者であれ、もたない者であれ、戦舞士は概して“舞曲”の呪歌から悪影響を受けない、という事実もあります。これは、戦舞士の技が本質的に、舞踊や音楽との親和性を有することを示していると考えられます。
そして、戦舞士の戦い方と音楽の親和性を、積極的に追究した者たちも存在します。その一例が、大陸南東部に見られる遊牧民、シカナ族です。「シカナ」とは、当地の言葉で「戦舞台」を意味するものであり、まさに戦場を舞いの場のごとくする部族です。
シカナ族の文化では、女が武器を担い、男が楽器を担います。戦いにおいては、男たちが特別な旋律――呪歌と同様のもの――を奏で、女たちがそのリズムに乗り、舞うように戦場を躍ります。シカナの女たちは、音楽に心身を委ねる独特の武術【舞闘術】を修めています。その武術や武具は、もし単独で戦うことがあれば難のあるものでしょうが、呪歌の中では無双の強さを発揮します。
南東部の辺境に暮らすシカナ族の技は、他の地域で知られる機会がほとんどありません。ですがごく少数ながら、当地で技を修めた旅人などもおり、幸運に恵まれれば、そうした者を介して技法の一部を学ぶことが可能です。
変更履歴
- 2025-10-15 14:46
- 流派名を【戦舞台の舞闘術】から【戦舞台シカナの舞闘術】に改称しました。
- 2025-10-15 01:33
- 初版
流派装備
この流派には、秘伝の効果を受けるための加工が武器・防具のそれぞれについて存在します。これらいずれかの加工が施された武器または防具を、流派データ内では〈舞闘者の装備〉と総称します。
| 名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 舞闘者の武器 | 11 | 武器や防具の加工 | 1,500 +20名誉点 | 命中力判定-1(デメリット)。《舞闘の律動》の効果中、前述のペナルティが打ち消され、威力+3 |
| 舞闘者の防具 | 11 | 武器や防具の加工 | 3,000 +20名誉点 | 回避力判定-1(デメリット)。《舞闘の律動》の効果中、前述のペナルティが打ち消され、防護点+1 |
秘伝
秘伝のうち、《舞闘術・颯》《舞闘術・焔》《舞闘術・昴》には、次のルールが共通して適用されます。
《舞闘術・~~》の共通ルール
《舞闘術・~~》は、いずれも、宣言回数に数えずに宣言できます。ただし、いずれかの《舞闘術・~~》を宣言した手番には、他の《舞闘術・~~》は宣言できません。
《舞闘の律動》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 必中&精神効果の味方の呪歌持続中、〈舞闘者の装備〉
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 〈舞闘者の装備〉のペナルティ修正を打ち消し、精神効果への抵抗+1
- 効果
呪歌のリズムに心身を委ね、調子を整えます。
習得者が、「抵抗:必中」かつ「属性:精神効果」の呪歌の効果を、味方陣営の他のキャラクターから受けており、〈舞闘者の装備〉をひとつ以上装備しているあいだのみ、有効となる秘伝です。
この秘伝が有効となっているあいだ、習得者は次のふたつの効果を得ます。- 効果①
- 装備している武器・防具について、〈舞闘者の装備〉加工がもたらすペナルティ修正が打ち消されます。
- 効果②
- 精神効果属性の効果に対する生命・精神抵抗力判定に+1のボーナス修正を得ます。
《舞闘術・颯》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《舞闘の律動》
- 限定条件
- 《舞闘の律動》
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- 回避成功時、奏者に楽素[⤵]1を生成。回避失敗時、受けるダメージ-1
- 効果
呪歌と一体化し、そのリズムに乗って感覚を鋭敏化します。
《舞闘の律動》が有効となっているあいだのみ、効果をもつ秘伝です。
バトルダンサー技能をもちいた回避力判定を、敵陣営のキャラクターの行動に対しておこなったとき、その結果に応じて、次の効果が発揮されます。
回避力判定の結果、成功したとき、受けている呪歌の奏者に「[⤵]1」の楽素を生成します。これによる楽素の生成は、効果時間中に最大で「習得者のバトルダンサー技能レベルの7分の1(端数は切り上げ)」点を上限とします。
回避力判定の結果、失敗したとき、その行動(攻撃)から受けるダメージを「1」点、軽減します。
《舞闘術・焔》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《舞闘の律動》
- 限定条件
- 《舞闘の律動》
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- リスクのある特技を宣言しての攻撃のダメージ+1。ダメージ適用時、奏者に楽素[⤴]1を生成
- 効果
呪歌と一体化し、そのリズムに乗って動作のキレを鋭くします。
《舞闘の律動》が有効となっているあいだのみ、効果をもつ秘伝です。
次のふたつの条件をともに満たす宣言特技(宣言型秘伝)を宣言してバトルダンサー技能による武器攻撃をおこなうとき、効果があります。その武器攻撃のダメージが「+1」点されます。- 条件①
- 「リスク」として「回避力判定」「生命抵抗力判定」「精神抵抗力判定」のいずれかにペナルティ修正をもたらす
- 条件②
- 「適用」が「1回の**」であり、その武器攻撃1回に有効である
その攻撃が1体以上の敵陣営のキャラクターに「1」点以上の適用ダメージを与えたならば、受けている呪歌の奏者に「[⤴]1」の楽素を生成します。これによる楽素の生成は、効果時間中に最大で「習得者のバトルダンサー技能レベルの7分の1(端数は切り上げ)」点を上限とします。
条件を満たす宣言特技を複数同時に宣言したならば、その数だけ、効果は累積的に現れます。たとえば、《全力攻撃Ⅰ》と《魔力撃》を同時に宣言したならば、ダメージは合わせて「+2」点され、「[⤴]2」の楽素を生成できます(バトルダンサー技能が8レベル以上でなければ、楽素は抵触します)。
《舞闘術・昴》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《舞闘の律動》
- 限定条件
- 《舞闘の律動》
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- 抵抗の基準値変更。成功して「消滅」時、奏者に楽素[♡]1を生成。成功して「半減」時、受けるダメージ-1
- 効果
呪歌と一体化し、そのリズムに乗って魔法などの影響を跳ね除けます。
《舞闘の律動》が有効となっているあいだのみ、効果をもつ秘伝です。
生命・精神抵抗力判定が要求されたとき、その基準値の「冒険者レベル」を「バトルダンサー技能レベル+1」に置き換えます(よって、「バトルダンサー技能レベル」が「冒険者レベル」より2以上低ければ、基準値が下がります)。生命・精神抵抗力判定を敵陣営のキャラクターの行動に対しておこなったとき、その結果に応じて、次の効果が発揮されます。
判定の結果、敵の行動の効果が「消滅」となったとき、受けている呪歌の奏者に「[♡]1」の楽素を生成します。これによる楽素の生成は、効果時間中に最大で「習得者のバトルダンサー技能レベルの7分の1(端数は切り上げ)」点を上限とします。
判定の結果、敵の行動の効果が「半減」となったとき、その行動(攻撃)から受けるダメージを「1」点、軽減します。
判定の結果、抵抗に失敗したか、成功しても「短縮」であったときは、とくに恩恵を得られません。