ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【ズロガの巨体格闘】 【2025-07-15 05:59】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【ズロガの巨体格闘ギガンティックレスリング

(アルフレイム大陸各地)
入門条件
50名誉点

【ズロガの巨体格闘】は、その名の示すとおり、“力強き”ズロガという人物に由来する流派です。

ズロガは、守るべき遺跡を〈大破局〉時の天変地異によって失った、“宝なしトレジャーレス”のスプリガン(⇒『AR』46頁)です。
新たな“宝”を求めて放浪を始めたズロガでしたが、混乱期である当時において、争いの種はいくらでも転がっており、毎日のように戦いに巻き込まれました。
幸いなのは、ズロガが非常に屈強で腕の立つ戦士だったことでしょう。蛮族や野盗にいくたび襲われても、そのすべてを撃退し、放浪を続けました。
特徴的だったのは、ズロガが武器も防具もつかわず、生身ひとつで圧倒的な強さを示したことです。これは驕りのたぐいではなく、ズロガにとって武具とは守るべき“宝”であり、己が身につけるものではない――との考えがあったことに由来します。

“力強き”ズロガの名と、文字どおりの強さが知れわたるにつれて、ズロガを襲う無謀の輩は、その数を大きく減らしました。そして代わりに、かれの強さを敬い、師事を乞う者が現れるようになりました。
ズロガは己が放浪の身であることを理由に、正式に弟子をとることはありませんでした。ですが、いくばくかの食事や路銀を代価として受け取って、簡単な手ほどきをすることはありました。この流派は、そうしたズロガからの教えと、その教えを授かった者たちを示すものです。

もっとも、ズロガの戦い方は、スプリガン特有の並外れた巨体と、尋常ならざる膂力を前提としたものです。それゆえ、人族でかれを真似られるのは、同じスプリガンや、次点でリルドラケンくらいにかぎられます。
蛮族を含めてもそれほどの巨体は多くありませんが、はぐれ者のダークトロールなどに、ズロガの技を学んだ者が少数ながら存在します。

ここ数年ほど、ズロガの姿を見たという者はいません。寿命をむかえたとも、“宝”を見つけてどこかしらの遺跡を守っているとも語られますが、すべては憶測未満の想像です。ですが、かれを知る者たちのあいだでは、“戦いの中で死んだ可能性だけはないだろう”という信頼が共有されています。
ズロガ本人については上記のとおり消息不明ながら、技の継承者は人蛮を問わず大陸各地に点在しています。縁と機会に恵まれれば、現在においてもその技を学ぶことが可能です。

流派装備

この流派には、筋力を効率的に鍛錬するための、特殊な食事が存在します。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
力の兵糧(1日分/1週間分) 17 食事 200
+2名誉点/1,000+10名誉点
筋力が成長する確率を高める

秘伝

限定条件における「巨体」とは、「身長2m超の身体」を指します。ただし、身体の形状が一般的な人型を著しく逸脱する種族は、前述の条件を満たしても、この流派の秘伝はあつかえないものとします(そのような身体に応用するための理論は確立されていない、と考えてください)。
『バルバロスサーガ』(2024年7月)までの種族で肉体的な条件を満たすのは、「リルドラケン」「[巨人化]中のスプリガン」「ダークトロール」「魔人形態のディアボロ」です(ケンタウロスおよび変身中のドレイクやバジリスクは、身体の形状の点で条件を満たしません)。今後あらたな種族が追加された場合には、「身長が2mを明確に超え、一般的な人型にちかい(腕と脚が二本ずつである)」ことを基準に、GMが判断してください(複数の部位をもつ種族であるなら、下記のディアボロについての考え方を準用するのがよいでしょう)。

以下に、この流派における種族ごとの注意点を示します。

リルドラケン

《全躯連展勁》は〈尻尾〉での攻撃にも使用できるため、他の種族よりもすこしだけ相性がよいといえるかもしれません。《テイルスイング》と併用して複数の対象をとった場合の適用は、基礎特技と同様です。
[剣の加護/風の翼]による飛行が、《不転耐堪竪》の条件を阻害することに注意が必要です。

スプリガン

[巨人化]中でなければ、「巨体」としてはあつかわれません。

ダークトロール

特別な注意点はありません。

ディアボロ

魔人形態に変身しており、かつ、すべての部位が行動可能な状態でのみ、「巨体」となります(一部の部位が行動不能や部位欠損に陥っているあいだは、巨体とはあつかいません)。
ただし、変身中は複数の部位をもつことから、いくらか特別なあつかいを要します。下記を参照してください。

《全躯連展勁》ならびにその上位秘伝

魔装【宣言特技使用】および【戦士系技能使用】を必要とします。
また、いずれか一方の部位でこの秘伝を使用するだけでも、他方の部位も主動作の権利を(すべて)失います。

《剛身鉄砦筋》

魔装【宣言特技使用】を必要とします。
そのうえで、コア部位のみが宣言でき、コア部位の宣言をもって両方の部位が効果とリスクを受けます。この秘伝を宣言したならば[部位:胴体]も特技を宣言できなくなり、すでに[部位:胴体]が特技を宣言したラウンドには、コア部位はこの秘伝を宣言できません。

《不転耐堪竪》

すべての部位がHPを消費しなければなりません。また、[飛翔]による飛行が、条件を阻害することに注意が必要です。
魔装はとくに必要としません。


全躯連展勁マッスルフルコントロール

全躯連展勁マッスルフルコントロールスペシャル

全躯連展勁マッスルフルコントロールアルティメット

必要名誉点
20
50
100
タイプ
《全力攻撃Ⅰ》変化型
《全力攻撃Ⅱ》変化型
《全力攻撃Ⅱ》変化型
前提
なし
《全躯連展勁》
《全力攻撃Ⅲ》《全躯連展勁・超》
限定条件
巨体、〈格闘〉、手番内で主動作1回
使用
ファイター技能
適用
1回の近接攻撃
リスク
回避力判定-2
概要
威力+「筋力ボーナスの5~8倍」
効果

全身の筋肉を連動させて、超威力の一撃を繰り出します。

カテゴリ〈格闘〉の武器をもちいた近接攻撃1回に宣言・適用する秘伝です。

その攻撃では、次のとおり「威力」を増加してダメージを算出します(威力の上限は「100」です)。

《全躯連展勁》
威力+「筋力ボーナスの5倍」
《全躯連展勁・超》
威力+「筋力ボーナスの6倍」
《全躯連展勁・絶》
威力+「筋力ボーナスの8倍」


この秘伝を宣言した手番においては、なんらかの手段で主動作の回数が増えていたとしても、複数回の主動作をおこなえません。手番内ですでに他の主動作をおこなった後では、この秘伝を宣言できません。

(「使用」が基礎特技と異なることに注意してください)

剛身鉄砦筋ストロングストロングホールド

必要名誉点
30
タイプ
《ディフェンススタンス》変化型
前提
なし
限定条件
巨体、宣言特技と排他
使用
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
敏捷度Bをもちいる判定不可
概要
防具と累積しない防護点を「筋力ボーナス」に等しい値だけ得る
効果

筋肉に力を込めて鋼のように固くし、あらゆる攻撃をしのぎます。

宣言から10秒(1ラウンド)のあいだ、習得者の防護点が参照されるとき、その値を+「筋力ボーナス」します。ただし、これによる上昇は、防具(鎧および盾)ならびに《防具習熟/**》のそれとは累積しません。防具を装備している場合は、「防具と《防具習熟》による防護点の小計」とこの秘伝の効果のうち、より高い一方のみを採用します。
装飾品〈ブラックベルト〉、リルドラケンの種族特徴[鱗の皮膚]、練技【ビートルスキン】や賦術【バークメイル】など、防具以外の防護点とは競合せず、累積します。

「リスク」は基礎特技とは異なり、敏捷度ボーナスをもちいる判定がいっさいおこなえなくなります(「回避力判定」も、これに含まれます)。そのような判定を要求された場合、自動失敗とみなします。

《バトルマスター》等によって2回以上の宣言が可能であっても、この秘伝の効果中には特技・秘伝を宣言できず、特技・秘伝を宣言した手番にはこの秘伝を宣言できません。

不転耐堪竪ステッドファストファーメスト

必要名誉点
50
タイプ
常時型
前提
《タフネス》
限定条件
巨体、地上で自立
使用
適用
リスク
概要
HP消費と引き換えに強制移動を無効化する
効果

地をつよく踏みしめ、その場で踏みとどまります。

習得者が強制的に移動させる効果を受けるに際して、HPを消費することで、それを無効化できます。ただし、この効果を受けるには、習得者がみずからの足で地上に立っていなければなりません。飛行・浮遊・游泳・騎乗・搭載・転倒などは、すべてこの条件を満たしません。
HPが0以下となるように消費することもできますが、その場合はむろん、生死判定の必要を生じます。

消費するHPの量は、「移動させられる距離の10倍÷筋力ボーナス」(端数は切り上げ)点です。
上級戦闘・熟練戦闘では、“移動させられる距離”には単純にメートル数を代入します。
基本戦闘での“移動させられる距離”は、1エリアの移動ならば「10」、2エリアの移動ならば「20」とします。

この秘伝により強制的な移動を無効化したならば、その移動に付随する落下ダメージや転倒などの効果も受けません。

製作者:ViVi