【アージェントサンド聖炎斬魔衆】
(ブルライト地方・ラージャハ帝国)- 入門条件
- プリースト技能&20名誉点(グレンダール神官)/プリースト技能&50名誉点(一般)
【アージェントサンド聖炎斬魔衆】は、ラージャハ帝国のグレンダール神殿内部に存在する、精鋭戦闘部隊です。時として“聖炎騎士団”と呼ばれることもありますが、いわゆるところの(王や貴族が擁する軍事力としての)騎士ではなく、社会的にはあくまでも、戦闘に特化しているだけの神官にすぎません。
ラージャハ帝国は、かつて国民をアンデッド化することで〈大破局〉をしのいだ歴史(⇒『ブルライト博物誌』54頁)と、独特の死生観(⇒同56頁)をもっています。その反動か、アンデッドに対し、一般よりも激しい忌避感を有する層がすくなからず存在します。そうしたアンデッドへの敵愾心と、熱心な信仰心とが合わさり、武装集団として結成されたものが、【聖炎斬魔衆】です。
かれらは過酷な鍛錬を日々積み上げ、しかもそれをアンデッドの撃滅という一点に特化させています。騎士や兵士などの職業軍人とは異なる、戦いが本業ではない神官でありながら、その戦闘力は実際的な水準に到達しています。とくに、神聖魔法を応用しての独特の剣技は完成度が高く、街の近くにアンデッドが出没した際などには、実際に活躍を見せることもあります。
斬魔衆は、その成り立ちから、過激な精神性をもつ者が多いという無視できない欠点をもっています。とはいえ、その敵意の矛先は常にアンデッドに向いているため、現実的な問題には至っていません。そのため、政府も現在のところは静観しています。
アンデッドへの義憤を示した者には、部外者であっても技を伝授してくれることがあります。識者によれば実用性は充分であるとされ、アンデッドと遭遇する機会の多い冒険者には、これを学ぶために、遠方からわざわざ来訪する者もあるほどです。
流派装備
この流派には、対アンデッドに特化した効果をもつアイテムが二種類存在します。いずれも独立的なものであり、秘伝とは無関係です。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
滅却炎の聖印 | 10 | 冒険者技能用アイテム 装飾品:任意 | 3,000 +50名誉点 | 対アンデッドにかぎり、【ヒート・ウェポン】の効果+1 |
清めの熱砂 | 10 | 冒険道具類(消耗品) | 1,000/2,700 | アンデッドを苦しめる結界を作る |
秘伝
この流派は“炎武帝”グレンダールの神官の集まりですが、PCが入門する場合においては、信仰は問われません。どの神格のプリーストであっても、各種の秘伝を習得・運用できます。
《神威聖裁》
《神威天命裁》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《魔力撃》変化型
- 前提
- なし
《ルーンマスター》《神威聖裁》
- 限定条件
- —
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 特殊
- 概要
- 基礎特技と同様の効果(魔力は神聖魔法限定)のうえで、リスクを生命/精神のいずれか一方に偏らせる
- 効果
宣言に際して、「生命抵抗力判定-1、精神抵抗力判定-3」か「生命抵抗力判定-3、精神抵抗力判定-1」からひとつを選び、それがこの秘伝の「リスク」となります。《神威天命裁》の場合は、リスクの選択肢に「生命抵抗力判定-4(のみ)」と「精神抵抗力判定-4(のみ)」が追加されます。
この秘伝は、参照できる魔力が神聖魔法のそれにかぎられることを除き、基礎特技と同様のダメージ追加の効果をもちます。
《聖励輝盾》
《聖励錮煌盾》
- 必要名誉点
- 30
70
- タイプ
- 《バイオレントキャストⅠ》変化型
《バイオレントキャストⅡ》変化型
- 前提
- なし
《聖励輝盾》
- 限定条件
- 【キュア・**】によるHP回復
- 使用
- 魔法使い系技能
- 適用
- 1回の魔法行使
- リスク
- なし
- 概要
- 【キュア・**】の超過回復量を力場に変換する
- 効果
聖なる光の盾を築き、自他の身を守ります。
【キュア・**】の名称をもつ、威力表をもちいてHPを回復する効果の神聖魔法の行使について、宣言・適用する秘伝です。
適用された魔法による回復効果のうち、対象の最大HPを超過した分について、それを「力場」に変換します。ただし、変換できる量には、行使した魔法と、秘伝の下位/上位の別ごとに、上限があります。具体的には次のとおりです。魔法 《聖励輝盾》での上限 《聖励錮煌盾》での上限 【キュア・ウーンズ】 1点 3点 【キュア・ハート】 3点 7点 【キュア・インジャリー】 5点 11点 【キュア・モータリー】 7点 15点
この「力場」は、神聖魔法【ホーリー・ブレッシング】(⇒『Ⅱ』169頁、『MA』98頁)におけるそれと同様の効果をもち、3分(18ラウンド)にわたって持続します。
【ホーリー・ブレッシング】の「力場」と同時に持続している場合には、両者の値は個別に管理し、ダメージを受けるに際しては、効果を受けているキャラクターがどちらから適用するかを任意に選びます。
《聖光烈破》
《聖光赫焔破》
- 必要名誉点
- 50
70
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- プリースト技能5レベル
《聖光烈破》プリースト技能11レベル
- 限定条件
- 主動作
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 近接攻撃の命中を条件として、攻撃対象に行使判定+2/+4で【ホーリー・ライト】を行使する
- 効果
聖なる光を武器に込め、命中と同時に炸裂させます。
近接攻撃を主動作でおこなうときに宣言し、その1回に有効です。
その近接攻撃が命中したならば、そのダメージを解決した後で、ただちに1回、魔法を行使できます。
これにより行使する魔法は、《聖光烈破》ならば【ホーリー・ライト】のみ、《聖光赫焔破》ならば【ホーリー・ライト】もしくは【ホーリー・ライトⅡ】にかぎられます。いずれの魔法であっても「対象:1体」であるとみなし、近接攻撃の攻撃対象であったキャラクターのみを対象にできます。近接攻撃に《薙ぎ払い》を適用するなどして複数の攻撃対象があった場合には、命中したうちから任意に1体を選んで、魔法の対象とします。
この魔法行使判定には、《聖光烈破》であれば+2、《聖光赫焔破》であれば+4のボーナス修正を得ます。魔法が【ホーリー・ライトⅡ】で、複数の部位をもつキャラクターの部位を対象としていたなら、「精神抵抗力判定-2」の効果は、「1体全」として効果をあらわします(ダメージは、「1体」=単一の部位にのみ与えられます)。
基礎特技と同様に、魔法行使の条件は満たしていなければならず、移動の種別も制限移動にかぎられます。
なお、近接攻撃が命中しなかったならば、魔法は行使できません。
以下は要約です。秘伝 魔法 行使判定 《聖光烈破》 【ホーリー・ライト】 +2 《聖光赫焔破》 【ホーリー・ライト】{br}もしくは【ホーリー・ライトⅡ】 +4