ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【ノーザンファング・マギライディング・スタント】 【2025-07-03 07:30】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【ノーザンファング・マギライディング・スタント】

(ドーデン地方・ノーザンファング連山)
入門条件
ライダー技能&50名誉点

ドーデン地方のノーザンファング連山(⇒『ドーデン博物誌』88頁)には、急峻にあえて魔動バイクで挑む、特異な集団が存在します。“ノーザンファング峻走団しゅんそうだん”と呼ばれるかれらは、道なき道の踏破を志す挑戦者であり、魔動バイクの操縦を究めんとする探求者でもあります。【ノーザンファング・マギライディング・スタント】は、かれら峻走団の魔動バイク操縦技術をあらわします。

峻走団は、多分に趣味的な集団ではありますが、その実力は“遊び”の範疇にとどまりません。識者によれば、こと魔動バイクの操縦については、アルフレイム全土でも最高峰とまで評されます。
また、蛮族と遭遇しやすいノーザンファング連山で活動していることから、操縦技術のみにとどまらず、戦闘やサバイバルにも一定以上の習熟があり、その総合力はなまじの冒険者を凌駕すると見られます。

体力を問われる活動であることから、メンバーの多くは体格がよく、いかつい雰囲気の外見をしています。そのため一般人からは、“野蛮な荒くれ者”と認識されがちです。
ですが、実際のところかれらの多くは、意外なほどに真っ当な良識をもっています。“鉄道神王”ストラスフォードの声を聞いた者プリーストもいくらかいるほどで、山の中での遭難者や蛮族に襲われている者を見れば、率先してこれの救助にあたります。そのほか、山岳地帯のエキスパートとして、報酬を受け取って人の輸送を引き受けることもあります。
噂によれば、キングスレイの鉄鋼総裁・ゴーティエ(⇒『Ⅱ』327頁、『ドーデン博物誌』48頁)とも交友関係があるようです。

ただし、ノーザンファングに古くから住まうリカントたちからは、騒々しいばかりの酔狂者と思われており、その関係はあまり良好ではありません。連山のガイド役として商売敵にあたることも、これに拍車をかけています。

峻走団は開放的な集団であり、バイクと挑戦心を持ち合わせてさえいれば、おおむね誰でも歓迎されます。
山中で偶然に出会った冒険者と意気投合し、数日の活動をともにすることなども頻繁です。

流派装備

この流派には、魔動機を野外に特化させる〈オフロード特化〉と、バイクスタントの安全性を高める〈峻走のプロテクター〉が存在します。いずれも秘伝の条件とはなっていませんが、一部の秘伝の運用を助けるはたらきがあります。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
オフロード特化 0 魔動機の改造 さまざま
+50名誉点
自然環境での車輪移動速度+5、騎乗判定+1。非自然環境での車輪移動速度-5
峻走しゅんそうのプロテクター 0 装飾品 500
+5名誉点
落下ダメージ-1

秘伝

《マギライド・アスレチック》

必要名誉点
20
タイプ
常時型
前提
なし
限定条件
騎乗、車輪の魔動機
使用
ライダー技能
適用
リスク
概要
軽業判定・跳躍判定・登攀判定を騎乗判定で代用できる
効果

魔動バイクを利用し、高度な運動をおこないます。

移動方法が「車輪」である「分類:魔動機」に騎乗しているあいだ、一部の行為判定を騎乗判定(⇒『Ⅲ』86頁)で代用できます。代用する場合、その騎乗判定の所要時間は、代用先の判定に定められる所要時間に等しくなります。
代用できるのは、軽業判定・跳躍判定・登攀判定です。どの判定を代用しても、失敗した場合は転倒します(騎乗中の転倒は落馬(⇒『Ⅲ』91頁)をまねきます)。
以下に、判定ごとの代用の細則を示します。

軽業判定(⇒『Ⅰ』112頁)

〈金属鎧〉の装備によるペナルティ修正がありません。

跳躍判定(⇒『Ⅰ』121頁)

自動的に+4のボーナス修正を受けます。20m以上の助走ができる場合、さらに+4のボーナス修正を得られます。
『Ⅰ』121頁に示されるボーナス修正・ペナルティ修正のうち、「金属鎧を装備している」「荷物がほとんどない」「5m以上、助走ができる」は適用されません。

登攀判定(⇒『Ⅰ』121頁)

60°程度までの傾斜にかぎられます。
自動的に+4のボーナス修正を受けます。20m以上の助走ができる場合、さらに+4のボーナス修正を得られます。
『Ⅰ』122頁に示されるボーナス修正・ペナルティ修正のうち、距離に関するもの以外は適用されません。

《バーナウト・ダストスモーク》

必要名誉点
20
タイプ
独自宣言型
前提
【攻撃阻害】
限定条件
騎乗、車輪の魔動機、土や砂の上
使用
ライダー技能
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
なし
概要
土煙により武器攻撃にペナルティを与える
効果

車輪の回転で大きく土煙をあげ、視認をさまたげます。

手番中の任意の時点で宣言できる秘伝です。ただし、この秘伝を宣言した手番において、宣言の後に移動をおこなうことはできません。移動の後にこの秘伝を宣言することは可能です。
宣言にあたっては、移動方法が「車輪」である「分類:魔動機」に騎乗したうえで、土や砂の上にあらねばなりません。

この秘伝を宣言したならば、習得者はただちに騎乗判定(⇒『Ⅲ』86頁)を「時間:一瞬」としておこない、達成値を記録します。この判定において自動失敗が発生したならば、習得者は転倒したうえで、この秘伝の効果(下記)は得られません(騎乗中の転倒は落馬(⇒『Ⅲ』91頁)をまねきます)。

宣言から10秒(1ラウンド)のあいだ、習得者または習得者の同乗者を対象として武器攻撃をおこなうキャラクターは、その命中力判定に先立って、“この秘伝の宣言時に記録された達成値”を目標値とする生命抵抗力判定をおこなわなければなりません。抵抗に失敗したならば、その攻撃の命中力判定には、-1のペナルティ修正が与えられます。抵抗に成功したならば、とくに不利益はなく、そのまま命中力判定へと移ります。「[主]2回攻撃」などによって同一手番内に複数回の近接攻撃がおこなわれる場合、この処理は最初の1回についてのみおこない、その成否にもとづいた結果を手番中の(習得者や同乗者を対象とする)武器攻撃のすべてに適用します。
「知覚:魔法」のキャラクターや、「知覚:五感(聴覚)」のように視覚に依存していないキャラクターは、この効果を完全に無視します。

なんらかの理由により宣言回数が増えていたとしても、この秘伝は、ひとつの手番に1回しか宣言できません。

《ドリフト・アドヴァンス》

必要名誉点
50
タイプ
独自宣言型
前提
【トランプル】
限定条件
騎乗、車輪の魔動機
使用
適用
1回の突破
リスク
なし
概要
突破の途中で一度だけ方向転換する
効果

車輪を意図的に横滑りさせ、突撃の途中で方向を転換します。

「形状:突破」の行動について宣言・適用する秘伝です(この秘伝は騎芸【トランプル】の習得を前提としますが、「形状:突破」であるならば、【トランプル】以外にも有効です)。宣言にあたっては、移動方法が「車輪」である「分類:魔動機」に騎乗していなければなりません。
この秘伝の宣言は、「形状:突破」の処理における「目標の選定」(⇒『Ⅲ』123頁、あるいは、『MA』59頁「目標の決定」)に先立っておこないます。

その突破では、途中で任意に1回、方向を転換できます。方向転換は任意の地点にて(カーブなどを描くことなく)即時的に完了するものとし、方向転換する点以外の経路は依然として直線(線分)となります。
転換の前後で経路に二度含まれるとしても、巻き込まれたかどうかの判断は一度しかおこなわず、効果(ダメージなど)も一度しか与えられません。一方で、「始点近傍の除外」(⇒『Ⅲ』124頁、『MA』59頁)ルールによって一部のキャラクターを範囲から除外したとしても、そのキャラクターが方向転換後の範囲に含まれるのであれば、結果的には突破の効果を受けます。

上級戦闘ルールにおいては、かならず真逆の方向に転進するかたちの方向転換となります。
熟練戦闘ルールにおいては、習得者の任意の角度で方向転換できます。
この秘伝は、基本戦闘ルール下では意味をもちません。

製作者:ViVi