【リエンフェルド攻性防衛術】
(ブルライト地方・ハーヴェス近郊)- 入門条件
- 50名誉点
【リエンフェルド攻性生存術】は、主に軽戦士や戦舞士が、仲間や護衛対象を守るための技術です。
この技は、〈大破局〉直後の混乱期、また街や都市の防衛体制が整っていなかったころに編み出されました。
当時、破壊された城壁や防塁などの修繕の目処はたたず、騎士団なども多くの人員を失って統率を乱していました。当然ながら、そうした状況は、生活拠点の防衛をいちじるしく困難にしていました。
そこで、在野の有志を金銭で雇って防衛に充てる動きが、誰からともなく各地で自然発生しました。これは、こんにちにおける冒険者の、はしりのひとつにあたるものです。
ところが、そうした者たちの多くは、組織だって防衛線を敷くことに、長けてはいませんでした。正規の騎士団や兵員ですら相当の訓練のうえに習得するノウハウですから、これは無理からぬことです。
苦戦を強いられるなか、かれらは、己の技術を活かして仕事を成し遂げる方法を模索します。そして、“武器によって敵の攻撃を牽制し、反撃の可能性を示して躊躇させる”という、攻撃的なアプローチの防衛術に行き着きました。このような柔軟性の発露は、まさしく現在の冒険者にも通ずる長所だと言えるでしょう。
成果があがりはじめると、かれらは積極的に成功例とノウハウを共有し合い、意見交換を重ねることで、この【攻性防衛術】は急速に洗練されていきました。
とくにブルライト地方のハーヴェス近郊では、アロイス・リエンフェルド侯爵がそうした者らを積極的に登用して治安平定に務めたため、その家名・領地名を冠して【リエンフェルド攻性防衛術】と呼ばれています。
〈大破局〉から三百年ほどが経過し、必要性が大きく薄れた現在でも、伝承者はすくなからず存在します。一線を退いた冒険者が道場を開いていることもままあり、ことブルライト地方では、学ぶ場に不足することはまずありません。
変更履歴
- 2025-11-10 20:10
- 《逆寄せの庇剣》について、攻撃者が行動不能となった場合のあつかいを明確にしました。
- 2025-11-10 20:06
- 《庇剣の構え》について、みずからを指定できないようにしました。
- 2025-11-09 02:36
- リメイク版(旧バージョン)
流派装備
この流派は、かつての冒険者たちが手持ちの武器を活用するかたちで編み出したものであり、特別な流派アイテムはありません。
秘伝
△《庇剣の構えⅠ》
△《庇剣の構えⅡ》
- 必要名誉点
- 20
30
- タイプ
- 《かばうⅠ》変化型
《かばうⅡ》変化型
- 前提
- なし
《庇剣の構えⅠ》
- 限定条件
- 一部カテゴリの2H武器装備
- 使用
- ―
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- 味方への近接攻撃のダメージを命中前に軽減する
- 効果
巨大な武器をもちいて、仲間への攻撃を防ぎます。
カテゴリが〈ソード〉〈アックス〉〈メイス〉〈スタッフ〉〈フレイル〉〈ウォーハンマー〉のうちいずれかの、「用法:2H」の近接武器を装備しているあいだのみ、宣言できる秘伝です。適用時間中にこの条件を満たさなくなった場合、効果はただちに終了します。
宣言時に、他のキャラクター1体を指定します。このとき、基礎特技と同様に、指定するキャラクターの同意が必要です。
効果時間中、そのキャラクターに対して近接攻撃の判定がおこなわれるたび、回避力判定に先立って、その攻撃がそのキャラクターに対して発生させる予定の物理ダメージ・魔法ダメージを軽減します。軽減する値は、条件となっている2H武器の「ランク」によって異なります。(通常はありえないことですが、)もし2H武器を複数装備している場合は、最もランクの高いひとつにもとづいて効果量が決定されます。なお、基礎特技とは異なり、指定したキャラクターと習得者が同時に対象となった場合にも有効です(ただし、軽減できるのは、指定したキャラクターに対するダメージのみです)。一方で、基礎特技とは異なり、遠隔攻撃に対しては無効です。- Bランク
- 「-2」点
- Aランク
- 「-3」点
- Sランク
- 「-4」点
- SSランク
- 「-5」点
この効果は、基礎特技と同様の、位置関係の条件(⇒『Ⅰ』285頁、『Ⅱ』75頁、『BM』27頁)を満たしていなければ発揮されません。
《庇剣の構えⅡ》は、《庇剣の構えⅠ》とまったく同じ効果をもち、宣言時に宣言回数にカウントされません。
《庇剣の構え》は、基礎特技と合わせて、1ラウンドに1回しか宣言できません。また、この秘伝によって“指定”されたキャラクターと、この秘伝を宣言した習得者は、秘伝が持続しているかぎり、《かばう》ならびにその変化型の秘伝によってあらたに“指定”されることができません。
《庇護の剣界Ⅰ》
《庇護の剣界Ⅱ》
- 必要名誉点
- 20
30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《ガーディアンⅠ》
《庇剣の構えⅠ》
《ガーディアンⅡ》《庇護の剣界Ⅰ》
- 限定条件
- 《庇剣の構え》
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 《ガーディアン》の効果を《庇剣の構え》に準用する
- 効果
高度な武器防御術で、より多くの攻撃から仲間を守ります。
《庇護の剣界Ⅰ》の習得者は、《かばう》に対するそれと同様に、《ガーディアンⅠ》の効果を秘伝《庇剣の構え》に準用できます。
《庇護の剣界Ⅱ》の習得者は、《ガーディアンⅡ》についても同様です。
《逆寄せの庇剣》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《かいくぐり》
《庇剣の構えⅠ》
- 限定条件
- 《庇剣の構え》
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 《庇剣の構え》によるダメージ軽減と同時に、攻撃者にダメージを与える
- 効果
仲間を守ると同時に、敵に反撃します。
《庇剣の構え》の効果によってダメージの軽減が予約されるたび、効果をあらわす秘伝です。
ただちに(被攻撃者の回避力判定よりも先に)、そのダメージを発生させたキャラクターに対して、「《庇剣の構え》による軽減量に等しい値」点の確定ダメージを与えます。このダメージによって、攻撃者が気絶や死亡するなどして行動できなくなった(攻撃をおこなえない状態となった)ならば、その攻撃は立ち消え、回避力判定以降の処理は発生しません(参考:『Ⅰ』141頁)。