【エクィラーレの魔操剣】
(ウルシラ地方・ハールーン魔術研究王国)- 入門条件
- 50名誉点
魔術師として大陸各地をめぐったハイマンの〈ハイペリオン〉級冒険者“魔紋の”エクィラーレは、冒険の果てに、強力な第六世代の魔剣を手に入れました。かれは冒険者としての勝利を確信しながらも、同時に、ひとつ大きな問題に直面しました。それは、魔法使いとしての鍛錬した積んでこなかったエクィラーレにとって、その魔剣は到底あつかえる代物ではなかった、ということです。
格の高い魔剣は遣い手を選ぶ傾向があり、エクィラーレが得た魔剣もそのひとつでした。エクィラーレは、知人の戦士に譲ったり、高値で売却してしまったり、という道も考えたものの、手放してしまうのは惜しいとも思いました。さりとて、短命なハイマンにとっては、残された時間で高度な武技を修めることは、現実的ではありません。そこでエクィラーレは、己の手元にある技術――魔法の力――によって、その魔剣をあつかうことを思いつきました。その翌日には、ハールーンに家を買い、研究に着手しました。
ハイマンとしての恵まれた資質と、本人が積み上げてきた魔法の技量、さらには熱意も合わさって、はたして二ヶ月ほどでこの試みは成就しました。マナを介して武器を操り、敵を攻撃する魔法を編み出したのです。この【魔操剣】は、魔剣の強力さもあいまって、凡百の魔物などには後れをとらないだけの実用性を発揮しました。
エクィラーレはこの成果を喜び、友人や知人にひろく喧伝しました。とくに真語魔法の心得のある者には、(半ば押し付けるように)術式の詳細を開陳したとされます。その甲斐あってか、エクィラーレ本人が寿命をむかえ世を去ってからも、技術は継承されています。
流派装備
この流派には、ふたつの流派アイテムがあります。
〈操剣のブレスレット〉は、必須ではないものの、秘伝魔法を実用するうえでは採用がつよく推奨されます。
〈コントローラブルソード〉は、流派の訓練用の武器という位置づけです。秘伝魔法を有利にする効果はありますが、使わずとも問題はありません。
| 名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 操剣のブレスレット | 12 | 装飾品:手 | 3,000 +20名誉点 | 【エクィラーレの魔操剣】の秘伝魔法を通常移動下でも行使できる |
| コントローラブルソード | 8 | 〈ソード〉B | 7,500 +20名誉点 | 【ウェポン・ストライク】での指定時、行使判定+1 |
秘伝魔法
これらは、すべて真語魔法です。
- 1
- 【ウェポン・
ストライク】
- 必要名誉点
- 20
- 消費
- MP3
- 対象
- 1体
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 一瞬
- 抵抗
- 回避力/消滅
- 概要
- 発動体を操って攻撃する
- 効果
この魔法には、対象が有する“近接攻撃への耐性に類する能力”が有効です(これの典型的なものは、「[常]攻撃障害」です)。
この魔法の行使に際して、保持している“〈魔法の発動体〉としての機能をもつ武器”ひとつを指定します(魔法の発動体として保持してさえいれば、武器として装備している必要はありません)。
指定した武器をマナで操って殴りつけ、対象に物理ダメージを与えます。この魔法行使判定には、指定した武器がもつ、命中力判定へのボーナス/ペナルティ修正は無効です。
対象が回避力判定に失敗したならば、指定した武器のデータにもとづいてダメージが発生します。このとき、追加ダメージは「戦士系技能レベル+筋力ボーナス」の代わりに「魔力」となります。指定した武器が属性をもっていたり、【ファイア・ウェポン】などによって武器攻撃に属性がもたらされたりする場合には、この魔法のダメージも、その属性をもちます。
この魔法には、《魔法拡大/**》(ならびにその変化型の秘伝)は効果がありません。
一方で、「適用:1回の近接攻撃」に類する宣言特技や宣言型秘伝を宣言できます。ただし、魔法行使にもちいるのはあくまでもソーサラー技能であり、「使用」に具体的な技能名が指定されているもの(例:《全力攻撃Ⅱ》など)は、その条件を満たさないことから宣言できません。
この魔法の行使に、《マルチアクション》ならびにその変化型秘伝は、宣言できません。《マルチアクション》による追加の魔法行使の権利をこの魔法に充当することは、妨げられません。
- 3
- ≫【ストライクプログラム/
ロングレンジ】
- 必要名誉点
- 20
- 消費
- MP5
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 【ウェポン・ストライク】に射程を与え、遠隔攻撃相当にする
- 効果
【ウェポン・ストライク】を「射程/形状:1(10m)/射撃」に変更します。
この効果を受けた【ウェポン・ストライク】は、その対象が有する“近接攻撃への耐性に類する能力”の代わりに、「遠隔攻撃への耐性に類する能力」が有効となります(たとえば「[常]攻撃障害」では、遠隔攻撃に対する効果が適用されます)。
- 5
- ≫【ストライクプログラム/
リニア】
- 必要名誉点
- 30
- 消費
- MP5
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 【ウェポン・ストライク】を貫通にする
- 効果
この魔法の効果は、【ストライクプログラム/ロングレンジ】の効果中のみ有効となります。
【ウェポン・ストライク】を「形状:貫通」「対象:任意の地点」に変更します。
この効果を受けた【ウェポン・ストライク】には、《魔法制御》を宣言し、適用することができます。
この魔法の効果は、【ストライクプログラム/サーキュラー】の効果と同時に受けることはできません。
- 7
- ≫【ストライクプログラム/
サーキュラー】
- 必要名誉点
- 30
- 消費
- MP7
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 【ウェポン・ストライク】を範囲化する
- 効果
【ウェポン・ストライク】を「射程:術者」「対象:1エリア(半径3m)/5」に変更します。ただし、【ストライクプログラム/ロングレンジ】の効果中であるならば、「射程」についてはそちらの効果が優先されます。
この魔法の効果は、【ストライクプログラム/リニア】の効果と同時に受けることはできません。