【ヘムロック変異相域】
(ウルシラ地方・タミール山脈周辺部)- 入門条件
- ジオマンサー技能&アビスゲイザー技能&20名誉点
この流派は、とある天地使いが、巨大な“奈落の魔域”にとらわれてしまったことに端を発します。
その魔域はあまりにも広大で、攻略は困難をきわめました。ですがメリアの長命種であった天地使いは根気強く、慎重に魔域の探索を進めていきました。そうしてついに〈奈落の核〉を破壊したときには、魔域に入ってから二百五十年以上もの時間が経過していました。
その長大な年月のあいだに、かれの相域の技は変容していました。〈ジオグラフ〉は“魔域”内で入手した素材による補修を繰り返され、相域もまた、“魔域”という特殊な環境に適合するかたちで洗練を重ねました。さらには、あらたに開眼した独特な魔法系統――識者からは“奈落魔法”と呼ばれるもの――と連携される技法すらも編み出し、当初とは別格の水準に到達したのです。
脱出を果たしたとき、かの天地使いは、メリア長命種をしても寿命の目前でした。
かれは幾人かに秘技を伝授したのち、まもなく自然の木々に身を連ねました。かれはみずからの名を残すことを好まなかったため、その本名を知る者は、ごく少数の高弟にかぎられています。代わりに、かれが“山岳栂”のメリアであったことから、弟子たちは【ヘムロック変異相域】の名をかかげ、技術を体系化していきました。
開祖への敬意から、流派特有の〈ジオグラフ〉にはヘムロックの葉をかたどった装飾が施されているほか、弟子たちはヘムロックを意匠化したアクセサリーなどを好んで身につけます。
この流派の技を修めるには、天地使いと奈落睨士双方の素養が必要となります。ですが、これらはいずれか一方をとっても非常にまれな異能であり、両方をあつかえる者となるとほとんど存在しません。このことから、入門者はつねに渇望されており、素質ある者は大いに歓迎されます。
変更履歴
- 2025-06-25 21:20
- 《アディショナルペイン》による【ファスト・ペイン】の行使を、権利ではなく自動的に発生するものに変更しました。
- 2025-06-22 17:15
- 初版
流派装備
この流派の流派装備には、“奈落の魔域”内で強化される〈ヘムロックのジオグラフ〉と、“魔域”の脅威度の判別を助ける〈奈落読みの眼鏡〉があります。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
ヘムロックのジオグラフ | 12 | 冒険者技能用アイテム | さまざま +30名誉点 | 魔域内でのみ上限値が+1される〈ジオグラフ〉 |
奈落読みの眼鏡 | 12 | 装飾品:顔 | 800 +20名誉点 | 魔域の脅威度を察知する判定の基準値を置き換えられる |
秘伝
《テリトリアルキャスト》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《バイオレントキャストⅠ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 相域、魔域内、拡張素材消費
- 使用
- 魔法使い系技能
- 適用
- 1回の魔法行使
- リスク
- なし
- 概要
- 奈落魔法のダメージ+「継続中の相域の数」
- 効果
“魔域”内の命脈を支配し、奈落魔法の出力を高めます。
この秘伝は、習得者が“奈落の魔域”ないしはそれに準ずる空間にいるあいだ、かつ、奈落魔法の行使にのみ効果があります。
また、宣言に際して、奈落魔法の拡張素材いずれか1個の消費を必要とします。
適用された奈落魔法によって与えるダメージを「+(習得者が使用し継続している相域の数)」点します。ただし、この増加量には、宣言時に消費した拡張素材に応じて上限があります。具体的には次のとおりです。- 〈悪魔の血〉
- 「+2」点まで
- 〈悪魔の血晶〉
- 「+4」点まで
- 〈大悪魔の血晶〉
- 「+6」点まで
- 〈アビスシャード〉
- 「+8」点まで
《バイオレントキャストⅡ》に対応した上位秘伝は存在しません。
《アディショナルペイン》
- 必要名誉点
- 40
- タイプ
- 常時型
- 前提
- アビスゲイザー技能5レベル
- 限定条件
- 相域の対象が習得者作製の魔域内
- 使用
- —
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 相域のダメージに連動して【ファスト・ペイン】を行使する
- 効果
相域をきっかけとして、より強い苦痛を与えます。
この秘伝は、- ①
- 「習得者が作製した、“奈落の魔域”ないしはそれに準ずる空間」の内部にいるキャラクターが、
- ②
- 「習得者が使用した相域」の効果によってダメージを受ける
という条件を満たすたびに、効果をあらわします。
そのダメージを受けたキャラクターを対象として、習得者は【ファスト・ペイン】を1回、ただちに行使します。これによる行使は、「行使できる」ものではなく「行使しなければならない」ものです。このとき、射程と遮蔽は考慮せず、【ファスト・ペイン】の“同じ対象に対しては、1ラウンドに1回”という制約を無視し、MPを消費する必要もなく、奈落魔法の行使条件を満たしている必要もなく、究極的には習得者の生死すらも問いません(相域がダメージを発生させるのは習得者の手番の終了時であることから、よほどのことがなければ、生きていると思われますが)。
この行使に際して拡張効果をあらたに適用することはできませんが、あらかじめ手番内において【ファスト・ペイン】の拡張効果を使用していたならば、それは(「10秒(1ラウンド)」持続であるため)持続しています。
《インフィニティフォース》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 常時型
- 前提
- アビスゲイザー技能14レベル
- 限定条件
- 〈ヘムロックのジオグラフ〉、【インフィニティ・サークル】
- 使用
- —
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 【インフィニティ・サークル】内にかぎり、命脈点を一気に上限まで得る
- 効果
“魔域”から無尽蔵に気を抽出します。
習得者が命脈点を獲得するとき、〈ヘムロックのジオグラフ〉を展開しており、かつ、みずからが行使した奈落魔法【インフィニティ・サークル】の効果範囲内にいるならば、3種の命脈点をそれぞれ上限値まで獲得します。