ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【メルグオルディス屍魂操術】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【メルグオルディス屍魂操術しこんそうじゅつ

(アルフレイム大陸・蛮族領域)
入門条件
コンジャラー技能&50名誉点(蛮族コミュニティ)

古代魔法文明時代、ドレイクの魔法王アバドラクは、操霊魔法の研究に注力していました。その中でも特に重きを置いていたのが、アンデッドを作り、使役する術です。
アバドラクは、みずからの擁する兵力について、“質”よりも“量”を重視しました。己を含め、並外れた魔法の技を操る魔法王同士の戦争においては、配下の質を半端に追究しても意味が薄い――と考えたためです。
この考えにもとづき、アバドラクは兵力の大部分をアンデッドでまかないました。かれにとっては、戦いで勝利さえすれば、敵国そのものが大量の“材料”となるアンデッドのほうが、ゴーレムよりも調達が容易だったのです。

その戦略が原因となったのかどうかはさておき、アバドラクもまた他の魔法王と同じく、最終的には滅びをむかえました。

多くの時が流れ、魔動機文明時代のこと、ドレイクの将メルグオルディスは、魔法王アバドラクの遺跡を探索しました。そして杖の魔剣“死を紡ぐものネザーヴェイン”と、アバドラクが編み出した秘術の一部を手に入れ、以降は“魔法王アバドラクの後継者”を称するようになります。
蛮族の血統については記録が乏しく、メルグオルディスがアバドラクの系譜に連なる者なのか、ただ技術を継承したにすぎないのかは、わかっていません。ですが少なくとも、その自称が名前倒れとならないだけの、驚異的な魔力と統率力を有してはいたようです。

力を蓄えたメルグオルディスは、〈大破局〉において打って出ました。結果的に、本人はその戦乱の中で人族に討ち取られることとなりましたが――かれはあらかじめ、秘術のいくつかを腹心たちに伝授しており、その技は【メルグオルディス屍魂操術】として、現代まで秘密裏に残っています。

【屍魂操術】は、一般に伝わる操霊魔法にくらべて、はるかに凶悪で危険な力です。メルグオルディスの腹心たちは、この力をひそかに拡散し、ふたたび人族に痛打を与える機会を探っています。

この流派における名誉点

この流派は、蛮族コミュニティ内に存在するものです。入門、秘伝魔法の習得、流派アイテムの購入に必要な名誉点は、いずれも蛮族コミュニティでのもの(⇒『BR』103頁)を必要とします。

流派装備

この流派には、秘伝魔法をあつかうための専用の発動体〈ネザーヴェイン〉が存在します。また便宜的に、その起源となった魔剣〈真なる死を紡ぐもの〉も、ここに合わせて掲載します。

そのほか、アンデッドの材料となる“死体”を加工する方法が伝わっています。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
ネザーヴェイン 13 〈スタッフ〉A 13,000
+40名誉点
呪い属性の操霊魔法の行使判定+2。 【メルグオルディス屍魂操術】の秘伝魔法を行使できる
真なる死を紡ぐものネザーヴェイン・トゥルー 26 〈スタッフ〉SS 取引不能 操霊魔法にさまざまな恩恵をもたらす。【メルグオルディス屍魂操術】の秘伝魔法を行使できる
屍体強靭化したいきょうじんか 10 死体の加工 1,000 これを素材として作製したアンデッドの行動判定+1

秘伝魔法

これらは、すべて操霊魔法です。流派アイテム〈ネザーヴェイン〉(ないしは〈真なる死を紡ぐもの〉)を発動体とする場合のみ、これらの魔法を行使できます。

この流派は【ネザーヴェイン対屍霊術】と同様の術を包含しており、この流派に入門したキャラクターは、【ネザーヴェイン対屍霊術】の秘伝魔法も習得できます。この場合、それらの習得に要求される名誉点も、蛮族コミュニティのものが必要となります。

2
【アンリーシュ・グラッジ】
必要名誉点
20
消費
MP2
対象
1体
射程/
形状
2(30m)/
時間
一瞬/10分(60ラウンド)
抵抗
消滅
属性
呪い
概要
アンデッドの攻撃性能強化、防御性能低下
効果

この魔法は、「分類:アンデッド」でないキャラクターにはいっさいの効果がありません。
また、術者のコンジャラー技能レベルよりも魔物レベルの低いキャラクターに対しては、「抵抗:必中」となります。

対象は暴力性や攻撃性を与えられ、命中力判定に+1のボーナス修正を得て、武器攻撃で与えるダメージが「+1」点されます。それと引き換えに、回避力判定に-1のペナルティ修正を受け、防護点が-1されます(防護点の最小値は0です)。

使役されているアンデッドについては、効果時間中に使役者が(気絶・死亡するなどして)意思決定能力を喪失した場合、残りの効果時間の終了まで、対象のアンデッドは「知能:低い」「反応:敵対的」として自律的に行動します。

4
【ディシーヴ・ソード】
必要名誉点
30
消費
MP10
対象
1体全
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
10分(60ラウンド)
抵抗
必中
属性
呪い
概要
〈守りの剣〉の効力を受けなくする
効果

対象が有する“穢れ”を世界に対して隠匿し、〈守りの剣〉(⇒『Ⅰ』348頁)の効力を受けなくします。またそれ以外でも、GMが「“穢れ”に反応する魔法的現象」と判断する効力であれば、この魔法の効果によって免れられる可能性があります。

この魔法には《魔法拡大/**》を適用できません。
この魔法は、1日に「術者のコンジャラー技能レベル」回までしか行使できません。

7
【プロテクション・フロム・リヴィング】
必要名誉点
40
消費
MP3
対象
1体
射程/
形状
2(20m)/
起点指定
時間
3分(18ラウンド)
抵抗
任意
属性
呪い
概要
成立時に確定ダメージ。生者が発生させるダメージを「穢れ度」点軽減する
効果

穢れを活性化し、命ある者からの攻撃を退けます。

この魔法の効果を受けたとき、対象は、「対象の穢れ度」点の確定ダメージをHPに受けます。
それと引き換えに、対象は、「分類」が「蛮族」「動物」「植物」「幻獣」「人族」いずれかのキャラクターが発生させるものにかぎり、受ける物理ダメージ・魔法ダメージを、「対象の穢れ度」点、軽減します。(【プロテクション】と異なり、属性による例外はありません)

この軽減効果は、【プロテクション】のそれとは累積しません。【プロテクション】と同時に効果を受けている場合、ダメージごと、最も軽減度合いの大きくなる一方の魔法の効果のみが有効です。

10
【インファーナル・ウェポン】
必要名誉点
50
消費
MP9
対象
1体
射程/
形状
2(30m)/
起点指定
時間
3分(18ラウンド)
抵抗
任意
属性
呪い
概要
攻撃を呪い属性にし、物理ダメージ+4
効果

武器に強力な呪いを付与します。

対象が武器攻撃をおこなうとき、その攻撃で使う武器を呪い属性の魔法の武器としてあつかい、それが発生させる物理ダメージを「+4」点します。
ただし、対象がおこなった武器攻撃がキャラクター1体(1部位)に命中しない結果となる(攻撃が自動失敗するか、回避される)たび、対象は「4」点の確定ダメージをHPに受けます。

13
【ハーム・ソウル】
必要名誉点
70
消費
MP13
対象
1体X
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
一瞬
抵抗
必中
属性
呪い
概要
生者に対してのみ、「魔力」点の確定ダメージ
効果

魂を直接に傷つけ、不可避にして不可逆の死をもたらします。

対象に「術者の魔力」点の呪い属性の確定ダメージを与えます。複数の部位をもつキャラクターに対しては、そのすべての部位にダメージを与えます。
このダメージで死亡したキャラクターは、魂が完全に破壊され、蘇生されず、アンデッドとなることもありません。

この魔法は、「分類」が「蛮族」「動物」「植物」「幻獣」「人族」のいずれかであるキャラクターに対してのみ、効果があります。それ以外のキャラクターには、いっさいの効果がありません。

製作者:ViVi