出自

出生

　安倍晴明の従曽姪孫。安倍吉平から見ると再従姪孫にあたる。
　安倍晴明の母・葛の葉は霊狐である。その葛の葉の（狐側の）親族である。具体的には葛の葉の妹狐の曾孫に当たる狐が、花薄の母・玉代である。
　
　花薄の父は橘善行という人物で、式部小丞を務めている橘家の傍系貴族。そんな彼が狩りにでかけたある日、足を怪我した美女と遭遇する。こんな山奥に似つかないほどの美しい女で、それを怪しく思ったものの、放っておく事もできずに自分の家で療養させる。
　そうしているうちに美女・玉代と善行は恋仲になり、善行は玉代を妻（の一人）とすることを決める。そして子供が生まれ、子供を行子と名付ける。
　しかしある日、子供をあやしている玉代が狐の姿をしているところを目にしてしまう。驚いた善行は腰を抜かしてしまい、玉代は正体がバレてしまった以上もういっしょにはいられないと告げて姿を消す。

その後

　行子はその後すくすくと育つが、とんでもないお転婆に育った。隙を見ては家を抜け出し、男児に扮して他家に遊びに行ったり、野山を駆けて妖と遊ぶ子供になってしまったのだ。
　最初は善行はものすごく怒ったし、しばらくはものすごく渋い顔をしていた。だが最終的にはもともとまともな生まれではないということも手伝ってまともに育てることを諦めた。それでも行子がバッサリ髪を切ったときは気絶した。
　現在は「娘は他にもいるのでこの子にはもう健やかに育ってくれればそれでいいかな……」という境地に達している。
　検怪異使として活動し始めてからは「うまいこと安倍家や五条権大納言周辺とつながりができれば御の字かな」とも思っているらしい。

　外を出歩く一環として、安倍家に出入りしている。狐憑きであり呪力・膂力が強く、呪術の素養があったのでそれを買われて安倍吉平から私的に教えを受けつつ検怪異使として活動している。
　表向きは深窓の姫君ということになっており、出歩くときは髪を結いて水干姿で少年に扮して出歩いている。しかし吉平や明葉、さらには安倍家の徒弟達にまで女であることは知られており、半ば公然の秘密と化している。
　幼い頃から安倍家に出入りしていたので、明葉とは幼馴染のような関係にある。

名前

　諱は橘行子。ただし忌み名なので両親くらいしか把握していない。
　花薄、というのは、阿部家に出入りしたりする上で呼び名がないと不便だったので、髪色からとって明葉につけてもらったもの。花薄は秋の襲で、表が白、裏が縹の色の襲。

能力

狐憑き

　霊狐と人間のハーフ。花薄の場合、体は肉体寄り、霊体は霊狐寄りに生まれた。見た目はほぼ人間のそれだが、霊的には妖に近い。
　人間よりも膂力と強靭性に優れ、鼻がいい。あと耳と尻尾が生えている。耳と尻尾は母親がいた頃は母親が隠形をかけてごまかしていた。いなくなってからは自分で隠形の術を覚えたので、耳や尻尾もごまかすことができる。

　生まれつき狐火を扱うことが出来、火行と相性がいい。

呪術

　吉平に教えを受けたり、安倍家の徒弟たちに混じって技を見せてもらったりして覚えた。もともと狐憑きの呪力があるため、呪術への適性は高い。難しいことは出来ないが、実戦的なものを中心に基本的なことはできるようになった。特に符術はしっかりと練習して習得しており、五行をすべて扱うことができる。但し得意なのは生来の呪力もあり火。

検怪異使として

　明葉とペアを組んで活動している。明葉が前衛を務め、花薄が後ろから炎の矢で敵を射止める形が多い。

トレーラー

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
続いていくはずの日常(アタリマエ)は過去からの牙に蹂躙された。

突如として現代に現れた無数の妖怪。
追い詰められた若者の窮地を救った一人の少女。

初めて会ったはずの少女は、だが確かな絆を込めてその想いを告げる。

「──あの時のボクを、よろしくね」

西暦1025年 平安京
斜陽の季節を迎えた都を脅かす大江山の鬼。
その首魁は冥府より黄泉帰った悪鬼 酒呑童子だった。

百鬼夜行が跋扈する魔都で時代を超えて出会う若者達。

闇と光、人と鬼、そして過去と未来
その境界線が揺らぐ時、歴史の闇に埋もれた『大江山 四度目の鬼退治伝説』が幕を開ける。

ダブルクロス The 3rd Edition オーバークロック

「～千年恋歌～ 奇譚 大江山鬼草子」

雅と闇が隣り合う、平安京に夜が来る。

PC2 ハンドアウト

平安HO

シナリオロイス：明葉(アキハ)　推奨感情：連帯感/恐怖
推奨カヴァー/ワークス：検怪異使/検怪異使系列

君は都を怪異から守る若き検怪異使である。
かつては京の盾として活躍した検怪異使も現在では衰退の一途を辿り、その権力も戦力も弱体化していた。
そんな中で京の南部にある大江山に鬼の集団が住み着き、京人を襲うという事件が発生する。
この都を守る為、君は検怪異使の同僚である明葉とともに調査を開始した。

※備考
・明葉とはコンビのような関係。

明葉(アキハ)

性別：女性 年齢：14歳
CN：蛍火
シンドローム：エンジェルハイロゥ/ハヌマーン
PC②の検怪異使としての同僚。薄紅の髪と同じ色の瞳を持つ少女。
陰陽博士である“指御子(さすのみこ)”安倍吉平の養女であり、組織として衰退した検怪異使の中でも、『怪異との戦闘』に耐えうる数少ない人材。
生真面目な性格で、悩みを抱え込みやすい。

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