ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【深碧渓水友森羅導術】 【2025-07-06 14:42】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

深碧渓しんぺきけい水友すいゆう森羅導術しんらどうじゅつ

(ブルライト地方北西部の川辺や海岸)
入門条件
マーマン語の会話&50名誉点

【深碧渓水友森羅導術】は、ブルライト地方・マカジャハット王国付近の川辺や海岸において、マーマン(⇒『Ⅱ』376頁、『ML』55,73頁)たちが伝承している流派です。

その発端は、〈大破局〉直後の混沌期まで遡ります。
争いを好まず、〈大破局〉においても参戦しなかったマーマンたちですが、混沌期においては戦いを与儀なくされました。その理由は、〈大破局〉の終結――蛮王の死――によって統率を失った、他の水棲蛮族たちにあります。暴徒と化したタンノズやギルマンの群れは、棲家を求めてマーマンたちの生活領域を侵略しようとし、両者のあいだには文字通り生存を賭けた争いが起こりました。

マーマンたちがすくなからず消耗しつつあったとき、かれらの隠れ里“深碧渓しんぺきけい”を、ひとりのエルフが訪れました。
そのエルフは森羅導師ドルイドであり、かれもまた、“奈落の魔域”の平定によって大きく消耗していました。
エルフは休息の場をマーマンたちに求め、見返りとして森羅導術の概念を教えました。もとより自然を感覚する素養があり、神聖魔法のあつかいを通してマナの操作にも長けていたマーマンたちは、森羅魔法の習得に多くの時間を要さなかったと伝わります。

あらたな力を手に入れたマーマンらは、無事に外敵を退けることに成功しました。
その後、くだんのエルフは身体を癒やして去りましたが、かれから学んだ森羅導術は一族の宝として受け継がれていきました。
現在では、三百年ちかくの時の流れを経て、水棲動植物の精霊体をあつかう術が複数にわたって編み出されており、独自の体系を築きつつあります。

マーマンたちは温厚な種族であり、適切な対価を示せば、秘術を教えてくれる可能性は大いにあります――むろんのこと、かれらの言葉マーマン語を理解できる必要はありますが。

流派装備

この流派には、【ナチュラルパワー】の効果を高める装飾品が伝わっています。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
深碧しんぺきの腕飾り 12 装飾品:手 1,500
+20名誉点
【ナチュラルパワー】で得るMP+1

秘伝魔法

1
【スモールフィッシュミニオンズ】
必要名誉点
10
消費
MP5
対象
術者
射程/
形状
術者/
時間
10分(60ラウンド)
抵抗
任意
概要
水中での足跡追跡判定、異常感知判定、危険感知判定、探索判定、罠回避判定+2
効果

多数の小魚の精霊体が現れ、術者の周りを泳いでまわります。この小魚たちの動向から、周辺の状況をうかがい知ることができます。
効果時間中、術者が水中でおこなう足跡追跡判定、異常感知判定、危険感知判定、探索判定、罠回避判定に+2のボーナス修正を得ます。【ケイナインチェイサー】(⇒『ML』14頁)とは効果が累積せず、前述の五種類の判定についてはより大きな一方(=この魔法)の効果のみが有効です。
小魚はあくまで精霊体であり実物ではなく、上記以外の目的に利用することはできません。

2
【ドルフィンノック】
必要名誉点
10
消費
MP4
対象
1体
射程/
形状
2(20m)/
射撃
時間
一瞬
抵抗
必中
概要
水場限定で、2~8+魔力点の物理ダメージ
効果

ドルフィン(⇒『ML』100頁)の精霊体が対象に体当たりします。

この魔法は、術者と対象が、ともに一続きの水の、水中または水上になければ行使できません。
2dを振り、下の表を参照して対象に与える物理ダメージを決定します。

2d ダメージ
2~6 対象の末端部に的中。「2+魔力」点の物理ダメージ
7~9 きれいに命中し、痛打を与える。「5+魔力」点の物理ダメージ
10~12 ドルフィンは砲弾のごとく激突した。「8+魔力」点の物理ダメージ


(この魔法は、一般的な“「抵抗:必中」で物理ダメージを与える”森羅魔法とことなり、「射程」が「2(20m)」で、「形状」が「射撃」です。よって、「誤射」の可能性があります)

3
【フィッシーズニブル】
必要名誉点
20
消費
MP11
対象
1エリア(半径3m)/5
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
一瞬
抵抗
必中
概要
水中にいる対象にかぎり、3~9点の物理ダメージ
効果

小さいながらも肉食性の魚の精霊体の群れが現れ、対象に齧りつきます。

水中にいないキャラクターは、この魔法の対象から自動的に除外されます。

2dを振り、下の表を参照して対象に与える物理ダメージを決定します。

2d ダメージ
2~6 対象は表皮のいたるところに傷を受ける。「3+魔力」点の物理ダメージ
7~9 複数箇所を大きく齧りとった。「6+魔力」点の物理ダメージ
10~12 全身を隈なくボロボロにする。まさに満身創痍というありさまだ。「9+魔力」点の物理ダメージ


(この魔法は、一般的な“範囲にダメージをもたらす”森羅魔法とことなり、「抵抗:必中」です)

4
【クラブアンビデクスタリティ】
必要名誉点
20
消費
MP8
対象
1体
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
10秒(1ラウンド)
抵抗
任意
概要
対象に《双撃》を習得させる
効果

効果時間中、対象にジャイアントクラブ(⇒『ML』102頁)の「双撃」の能力を分与します。
対象は、同名の戦闘特技を習得しているものとあつかわれます(その効果から、《両手利き》を習得していないキャラクターに対しては、原則として無意味です)。

この魔法には《魔法拡大/時間》を適用できません。また、ひとつのラウンド中には、この魔法と【マルチプルアクター】の両方を行使することはできません。

5
【ダークスティッカー】
必要名誉点
20
消費
MP7
対象
1体
射程/
形状
1(10m)/
射撃
時間
一瞬/3分(18ラウンド)
抵抗
生命/半減
属性
水・氷
概要
術者が水中・水上にいる場合のみ行使可能。威力20ダメージ、回避力-2
効果

この魔法は、術者が水中または水上にいなければ行使できません(対象が水中・水上にいる必要はありません)。

ダークスイーパー(⇒『ML』104頁)の精霊体が対象に粘水を吐き出し、「威力20+魔力」点の水・氷属性の魔法ダメージを与えます。
抵抗に失敗した対象は、続く3分(18ラウンド)のあいだ、回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。この効果は、対象自身が主動作で「粘水を拭う」ことによって解除できます。

6
【マテリアルガーダー/アイアンタートル】
必要名誉点
30
消費
MP20
対象
1体X
射程/
形状
接触/
時間
10秒(1ラウンド)
抵抗
任意
概要
防護点+10。水中なら消費半減&射程30m
効果

アイアンタートル(⇒『ML』105頁)の精霊体が、甲羅で対象を防護します。

この魔法は、術者と対象が、ともに一続きの水中にいるならば「消費:MP10」「射程/形状:2(30m)/起点指定」として行使できます。その場合、「1体X」による消費の倍化は、10点を基準とします。

対象は防護点が+10されます。

この魔法は「シンボリックロア」(⇒『ML』11頁)です。
また、ひとつのラウンド中には、【マテリアルガーダー】と【ビッグディフェンダー】の両方を行使することはできません。

7
【ケルプブレイサー】
必要名誉点
30
消費
MP5
対象
1体
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
10秒(1ラウンド)
抵抗
任意
概要
引き剥がし処理にかかわる達成値+2
効果

テンタクルケルプ(⇒『BM』119頁)の精霊体が、対象の拘束あるいは脱出を補助します。

対象は、効果時間内におこなわれる「引きはがし処理」(⇒『Ⅲ』341頁、『ML』65頁)において、その達成値に+2のボーナス修正を得ます。これは、対象が拘束する側であっても脱出する側であっても、有効です。拘束する側であった場合には、あらかじめ記録してある達成値を+2するかたちで、効果をあらわします。

この魔法は、補助動作を封じる効果の拘束を術者が受けているあいだであっても、例外的に、術者のみを対象とするかぎりにおいて補助動作として行使できます。

8
【アングラーデイズ】
必要名誉点
40
消費
MP10
対象
全エリア(半径30m)/すべて
射程/
形状
術者/
時間
一瞬/10秒(1ラウンド)
抵抗
消滅
属性
精神効果
概要
射程のある行動に中止の可能性をもたらす
効果

フェイクアングラー(⇒『ML』109頁)の精霊体が提灯を光らせ、見る者を惑わせます。

対象は、すべてのキャラクターの位置や距離がずれて見えるようになり、遠隔攻撃や射程をもつ効果の使用を試みる場合、対象を決定してから1dを振り、出目が「1~2」なら適切に対象を狙えず、行動をキャンセルしなければいけません。キャンセルした場合、矢弾やMP、消耗品などは消費せずに済みます。
この効果は、「知覚:魔法」や「知覚:機械」、あるいは「知覚:五感(聴覚)」など、視力をもちいないキャラクターに対しては無効です。

この魔法は1日に1回しか行使できません。また、行使において、《魔法拡大/**》の効果を受けられません。

9
【ペトリファクションテンタクル】
必要名誉点
40
消費
MP12
対象
1体
射程/
形状
接触/
時間
一瞬/3分(18ラウンド)
抵抗
生命/消滅
概要
10+魔力点の物理ダメージを与え、石化進行(敏捷度/-12)
効果

メデューサヘッド(⇒『BM』120頁)の精霊体が現れ、触手を突き刺します。

対象に「10+魔力」点の物理ダメージを与えると同時に、さらに「石化進行(敏捷度/-12)」(⇒『Ⅱ』368頁、『ML』65頁)の効果を与えます。この石化進行は、3分(18ラウンド)のあいだ持続します。
対象が「[常]毒無効」の能力をもっている場合、ダメージは与えられますが、石化進行の効果は発生しません。

10
【クラウドレイザー】
必要名誉点
50
消費
MP32
対象
1エリア(半径6m)/すべて
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
一瞬/10秒(1ラウンド)
抵抗
生命/消滅
概要
乱戦エリアの通過・離脱に数えなくする。水中限定なら消費半減
効果

巨大なヒラメの精霊体が身体をばたつかせ、周囲に大量の砂煙をあげます。

術者と敵対的な陣営の対象にのみ有効な魔法です。

対象は、10秒(1ラウンド)のあいだ、他のキャラクターが、移動、あるいは、乱戦エリアを通過ないし離脱しようとするとき、それを妨げることができず、移動妨害や離脱のルールにおいてキャラクター数に計上されなくなります。

この魔法は、「消費:MP16」として行使することもでき、そうしたとき、水中にいる対象にのみ効果をあらわします。

11
【リサージィリヴァイヴァー】
必要名誉点
70
消費
MP20&HP20
対象
1体
射程/
形状
接触/
時間
一瞬
抵抗
任意
概要
HP0以下のキャラクターを20点回復し、気絶から覚醒させる
効果

ヒドラ(⇒『ML』114頁)のごとき底なしの体力を対象にもたらします。

この魔法は、術者みずからを対象にとれません。ただし、もし術者が複数の部位をもつキャラクターであるならば、行使する部位と異なる部位は、対象にとれます。

HPが0以下の対象のHPを「20」点回復し、それによりHPが「1」以上となるなら、さらに気絶から覚醒させます。ただしその気絶が、生死判定の結果によるものではなく、魔法や特殊能力の効果としてもたらされたものである場合には、達成値の比べあいが必要となり、補助動作での行使では覚醒させられません。
「分類」が「アンデッド」「魔法生物」「魔動機」いずれかのキャラクターに対しては、いっさい効果がありません。

この魔法に《魔法拡大/確実化》を適用する場合は、HP消費も倍化されます。

この魔法は、同一の対象には、1ラウンドに1回しか行使できません。

12
【ライノブロウ】
必要名誉点
90
消費
MP11
対象
1体
射程/
形状
接触/
時間
一瞬
抵抗
生命/消滅
概要
強制移動させ、落下ダメージを与える
効果

スポッテッドボッグライノ(⇒『BM』116頁)の精霊体が対象を蹴り飛ばします。

対象は、基本戦闘ルールでは自軍後方エリアに、上級・熟練戦闘ルールでは術者が任意に決定する方向へ20m移動させられ、「8+魔力」点の落下ダメージを受けて転倒します(魔物データのキャラクターの落下ダメージについては、『Ⅱ』94頁を参照してください)。

複数の部位をもつキャラクターに対しては、この魔法はいっさいの効果をあげられません。

13
【マテリアルガーダー/イミテイターモス】
必要名誉点
100
消費
MP12
対象
1体X
射程/
形状
1(10m)/
起点指定
時間
10秒(1ラウンド)
抵抗
任意
概要
物理ダメージ半減
効果

膨大な藻の群体の精霊体が対象を包み込んで防護します。

対象は、物理ダメージを適用されるなら、代わりにその半分(端数は切り上げ)の値の物理ダメージを適用されます。

この魔法は「シンボリックロア」(⇒『ML』11頁)です。
また、ひとつのラウンド中には、【マテリアルガーダー】と【ビッグディフェンダー】の両方を行使することはできません。

14
【クラーケンランペイジ】
必要名誉点
120
消費
MP28
対象
1エリア(半径6m)/20
射程/
形状
術者/
時間
一瞬
抵抗
必中
概要
「2d×4+魔力」点の物理ダメージ。《マルチアクション》不可
効果

体長20mを超える巨大なイカの精霊体が激しく暴れ、対象を打ち据えます。

この魔法の行使には《マルチアクション》を宣言できず、《マルチアクション》による追加の魔法行使ではこの魔法を行使できません。

この魔法は、術者が水中にいる場合は、「消費:MP14」として行使できます。

対象に「2d×4+魔力」点の物理ダメージを与えます。

(この魔法は、一般的な“範囲にダメージをもたらす”森羅魔法とことなり、「抵抗:必中」です)

15
【メガシャークアタック】
必要名誉点
150
消費
MP45
対象
任意の地点
射程/
形状
2(50m)/
貫通
時間
一瞬
抵抗
必中
概要
10m幅で、30~48+魔力点の物理ダメージ。「対象:1体」としても行使可能
効果

体長30mを超える巨大なサメの精霊体が現れ、あらゆる敵を蹂躙します。

この魔法の「形状:貫通」は、熟練戦闘においては、「直線(線分)の左右それぞれ5m、合計10m幅」を効果範囲とします(参考:『ET』73頁、『MA』58頁。基本戦闘・上級戦闘では、一般的な「貫通」の処理と相違ありません)。

対象ごと2dを振り、下の表を参照して対象に与える物理ダメージを決定します。

2d ダメージ
2~6 圧倒的な巨体が対象をゴミのように吹き飛ばす。「30+魔力」点の物理ダメージ
7~9 ヒレの一撃が対象を激しく抉る。「33+魔力」点の物理ダメージ
10~12 巨大なあぎとが噛みつき、惰弱な対象を粉砕する。「48+魔力」点の物理ダメージ


(この魔法は、一般的な“範囲にダメージをもたらす”森羅魔法とことなり、「抵抗:必中」です)

この魔法は、「対象:1体」「射程/形状:2(30m)/起点指定」として行使することもできます(その場合でも、「消費」は変化しません)。そうするとき、《魔法拡大/数》を宣言しておらずとも、《魔法拡大/数》の効果を受けているかのように対象数を拡大できます(消費の倍化は必要です)。なお、これが可能なのは、あくまでも標準の《魔法拡大/数》にかぎられ、その変化型秘伝には当てはまりません。

製作者:ViVi