【キュピー魔勁法】
(ブルライト地方東部)- 入門条件
- アンダーエルフへの協力&50名誉点
ブルライト地方の東部、キュピー湿原(⇒『Ⅱ』315頁、『ブルライト博物誌』90頁)には、“アンダーエルフ”たちが暮らしています。かれらは、近隣のメインストリームのエルフ共同体に馴染めなかった“はぐれ者”です。
かつてアンダーエルフたちは、リザードマンとの争いにおいて、攻撃手段に窮していました。
キュピー湿原は、まとまった材木や鉄鉱を確保することがむずかしい環境です。また、“はぐれ者”であり、排他的な気質をもつがゆえに、外部のコミュニティとの交流も乏しく、交易によって武器を調達することも困難でした。かといって、攻め手を魔法ばかりに頼っては、マナがいくらあっても足りません。
そうした背景から、徒手の体術をもちいることが多かったアンダーエルフですが、それも目立った成果を挙げられませんでした。非力なエルフでは堅い鱗をもつリザードマンに痛打を与えづらく、投げ技も柔らかい湿地の上では有効とは言い難いものでした。
長く続いた苦境の中、ついに編み出されたのが、投げ技に妖精魔法を応用する戦闘技術【魔勁法】です。
土の魔法で地面を硬化させて威力を増したり、風の妖精魔法で己よりも大きな相手を投げ飛ばしたり、といった工夫により、投げ技の効果は著しく向上しました。それでいて、単純に魔法そのもので攻撃するよりもマナの消費は軽微であり、この技法の導入によってエルフたちはリザードマンに対する劣勢を脱しました。
アンダーエルフたちは非常に閉鎖的ではあるものの、リザードマンの排除に力を貸すなどのかたちで価値を示せば、【魔勁法】の要諦を伝授してくれるかもしれません。
流派装備
この流派には、秘伝のMP消費を軽減する〈魔勁のベルト〉が存在します。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
魔勁のベルト | 10 | 装飾品:腰 | 2,000 +20名誉点 | 秘伝の消費MP-1 |
秘伝
《地勁・硬鱗砕き》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈投げ〉、土属性契約、自然環境
- 使用
- グラップラー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 追加で土属性の魔法ダメージを与える
- 効果
投げて叩きつける瞬間に地面を硬化させ、殺傷力を高めます。
〈投げ〉による近接攻撃1回に適用する秘伝です。フェアリーテイマーとして「土属性」の契約をしており、かつ、習得者が自然環境にある場合のみ、この秘伝は宣言できます。また、宣言に際しては、「2」点のMP消費が必要です。この消費には、《MP軽減/フェアリーテイマー》が有効です。
適用された〈投げ〉が命中したならば、その攻撃対象に追加で「習得者のフェアリーテイマー技能レベル」点の、土属性の魔法ダメージを与えます。攻撃対象が複数の部位をもつキャラクターであったなら、いずれかひとつの部位を選び、その部位にこの魔法ダメージを与えます。
《風勁・巨鯨弾き》
- 必要名誉点
- 40
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈投げ〉、風属性契約
- 使用
- グラップラー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 〈投げ〉の部位数上限+1
- 効果
風の力を利用し、己よりも遥かに大きな相手を投げ飛ばします。
〈投げ〉による近接攻撃に先立って宣言し、その攻撃1回に適用する秘伝です。フェアリーテイマーとして「風属性」の契約をしている場合のみ、この秘伝は宣言できます。また、宣言に際しては、「3」点のMP消費が必要です。この消費には、《MP軽減/フェアリーテイマー》が有効です。
適用された〈投げ〉は、攻撃対象の部位数についての上限が「1」だけ増加します(すなわち、通常であれば2部位まで、《投げ強化Ⅰ》があれば3部位まで、《投げ強化Ⅱ》があれば4部位までとなります)。
ただし、(《投げ強化》をもたない場合は)移動方法や足の数にかかわる制限は依然として残ります。
《闇勁・魔人落し》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈投げ〉、闇属性契約
- 使用
- グラップラー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 〈投げ〉 命中時、追加で行動判定-1
- 効果
投げによる振盪に合わせて精神を揺さぶり、意識を朦朧とさせます。
〈投げ〉による近接攻撃1回に適用する秘伝です。フェアリーテイマーとして「闇属性」の契約をしている場合のみ、この秘伝は宣言できます。また、宣言に際しては、「4」点のMP消費が必要です。この消費には、《MP軽減/フェアリーテイマー》が有効です。
適用された〈投げ〉が命中したならば、そのダメージの解決後、攻撃対象に「その攻撃の達成値」を目標値とする精神抵抗力判定を要求します。
これに失敗したならば、攻撃対象は、行動判定に-1のペナルティ修正を受けます。これは、精神効果属性としてあつかいます。攻撃対象が複数の部位をもつキャラクターであったなら、この効果は、「対象:1体全」として効果をあらわします。
《淆勁・邪竜斃し》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- 《地勁・硬鱗砕き》
《風勁・巨鯨弾き》 《闇勁・魔人落し》 《バトルマスター》 《ルーンマスター》
- 限定条件
- 〈投げ〉、土&風&闇属性契約、自然環境
- 使用
- グラップラー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 他の三種の秘伝の効果を同時に受ける
- 効果
〈投げ〉による近接攻撃に先立って宣言し、その攻撃1回に適用する秘伝です。フェアリーテイマーとして「土属性」「風属性」「闇属性」すべての契約をしており、かつ、習得者が自然環境にある場合のみ、この秘伝は宣言できます。また、宣言に際しては、「5」点のMP消費が必要です。この消費には、《MP軽減/フェアリーテイマー》が有効です。
適用された〈投げ〉は、この流派の他の3種の秘伝の効果を受けているものとしてあつかいます(つまり、部位数の上限が+1され、追加で土属性の魔法ダメージを与え、行動判定にペナルティ修正をもたらします)。