【リラッシュ究武団】
(アルフレイム大陸各地)- 入門条件
- ケンタウロス語orドレイク語の会話と読文&50名誉点
アルフレイム大陸を遍歴する、【リラッシュ究武団】という集団があります。かれらは深い森や人里離れた山、ときに砂漠や雪原など、コミュニティの存在しない僻地を旅する、武芸者の一団です。
団の特徴は、森羅魔法を接近戦に活用することと、ひたすらに武を高めることのみを活動主旨としていることです。
“強さの追究”自体はバルバロスにひろく見られる傾向ですが、目的意識(戦争における勝利や、敵の撃滅、教義の実践など)を置かずにそれに打ち込む者となると、これは一気に少なくなります。ときにそのような異端者たち(=バルバロスコミュニティの“はぐれ者”)を受け入れながら、【究武団】は続いてきました。
【究武団】は、技を修め、それを発展させること自体を志しています。技をふるう機会の有無は問題ではなく、とにかく武技を高めることそのものが目的なのです。いわば“趣味人”のたぐいですが、ゆえにこそ先鋭的で、大きな力を有しています。一部の賢者によると、「(バルバロスの)領地の七割以上は、【究武団】がその気になれば一晩のうちに滅ぼされるだろう」――とまで語られます。
団の起源は、リラッシュという名のケンタウロスが、ただひとり修行に明け暮れていたところにまで遡ります。
リラッシュは、森羅導師の部族タルル=ケルに生まれたものの、マナの扱いがあまり得意ではありませんでした。他方、運動能力には恵まれていたことから、“武器による近接戦闘を主とし、森羅魔法を従として操る”という戦型を模索しました。その戦い方は一族の流儀に反したことから、ほどなくしてリラッシュは“はぐれ者”となりますが、かれはそれを意に介さずに修行を続けました。
ひたすらに修行を重ね、やがて二十年を過ぎたころ、かれは鍛錬の場を“実戦”に移すべきときがきたことを自然と悟りました。そして、遍歴を始めます。
リラッシュが修行の旅を続けるなかで、かれの武と技に憧れた者が行動をともにするようになり、すこしずつ“団”を為していきました。
そして、リラッシュが寿命を迎えたあとも、残った者たちは武の追究を継続し、戦死や新規加入などによってすこしずつ顔ぶれが入れ替わりながらも現在にいたります。現時点の団員は、十数名ほどです。余談として、「リラッシュ」とは前述のとおりケンタウロスの名ですが、これはケンタウロス語で薙刀を意味するものでもあり、詳細な来歴を知らぬ者にはそちらの意味で認識されていることがあります。
【究武団】は、他流の技を学ぶことに対しても意欲的であり、実力ある者を臨時の団員として受け入れることがあります。したがって、交流の機会があれば技を学ぶことも可能ですが、団内でひろく通じる言語がケンタウロス語かドレイク語にかぎられることには注意が必要です。
この流派における名誉点
この流派は、人族コミュニティには属していません。
入門、秘伝魔法の習得、流派アイテムの購入に必要な名誉点は、便宜上、蛮族コミュニティでのもの(⇒『BR』103頁)を必要とします。
流派装備
この流派には、戦士が森羅魔法を活用しやすくための加工方法や魔法の品が伝わっています。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
宿り木の長柄武器 | 12 | 武器や防具の強化 | 2,000~ +30名誉点 | 武器に〈宿り木の棒杖〉の代わりとなる機能を与えるが、森羅魔法が「抵抗:任意」となり射程を失う |
精霊の唸り | 16 | 装飾品:耳 | 素材 +500G+20名誉点 | 特定レベル以下の森羅魔法の消費MP-1 |
飛獣のマント/ベルト | 16 | 装飾品:背中 装飾品:腰 | 7,700 +20名誉点 | 【ウイングフライヤー】中の近接攻撃のダメージ+1 |
秘伝魔法
これらは、すべて森羅魔法です。ドルイド技能をしかるべきレベルで習得したキャラクターは、名誉点を支払うことで、これらの魔法を習得できます。
- 4
- ≫【コイルリバウンド】
- 必要名誉点
- 30
- 消費
- MP6
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 回避力判定に成功していると、近接攻撃のダメージ+3
- 効果
コイルアイヴィー(⇒『BM』119頁)の精霊体の助けを得て、バネの反発を利用した反撃を実現します。
この魔法は、術者が直近の10秒(1ラウンド)以内に、“敵対的なキャラクターがおこなった近接攻撃”への回避力判定に成功していなければ行使できません。また、1ラウンドに1回しか行使できません。
効果時間中に初めて術者がおこなう近接攻撃は、そのダメージが「+3」点されます。効果が発揮された時点で、この魔法は消滅します。《薙ぎ払い》などによって複数の対象をとる攻撃では、命中したうちから任意に1体を選び、そのキャラクターに対するダメージに効果があります。
- 7
- ≫△【スタウトサポーター】
- 必要名誉点
- 50
- 消費
- MP7
- 対象
- 1体X
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 転倒無効、すでに生じている転倒を起き上がらせてペナルティ無視
- 効果
テンタクルケルプ(⇒『BM』119頁)の精霊体が姿勢を支えます。
対象は、対象がみずから使用した効果によるものを除いて、なんらかの効果によって転倒することがなくなり、すでに生じている転倒のペナルティ修正があったとしてもそれを無視します。
また、この魔法が行使された時点で転倒していたなら、この魔法の効果によってただちに起き上がることができます。むろん、起き上がった後は、転倒によるペナルティ修正を無視できます。
この魔法は「シンボリックロア」(⇒『ML』11頁)です。
- 11
- 【マルチプルアクター/
ブレードストーム】
- 必要名誉点
- 70
- 消費
- MP30+レベル
- 対象
- 1体全
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 対象に追加の攻撃能力を与える
- 効果
対象にブレードストーム(⇒『BM』116頁)の「[主]3回攻撃(自在)」の能力を分与します。具体的な処理は、追加で攻撃できる回数の違いを除き、【マルチプルアクター/ジャイアントクラブ】(⇒『ML』15頁)に同様です。(ただし、【マルチプルアクター/ジャイアントクラブ】とことなり、この魔法は補助動作で行使できないことには注意してください)
この魔法の消費MPは、「30+対象のレベル」です。具体的な処理は【マルチプルアクター/クラッシュベア】(⇒『ML』17頁)に同様です。
この魔法は「シンボリックロア」(⇒『ML』11頁)です。