【スカイランダー蒼天空襲技】
(ブルライト地方)- 入門条件
- 50名誉点
アルフレイム大陸でよく見られる浮遊岩群(⇒『Ⅰ』376頁)は、マナタイトや〈魔晶石〉などの資源を豊富に有する傾向にあります。このことから、浮遊岩群の確保は重大事業であり、大陸の各国はさまざまなかたちでアプローチしてきました。
ですが、浮遊岩群の中には、蛮族がテリトリーとしている部分もしばしば存在します。そうした場所の攻略は、容易ではありません。攻め込む側は不確かな空中を移動しなければならない一方で、守る側は確固たる足場を有しているからです。地上における渡河作戦の教理を転用しながら方策が模索されながらも、成果を思うに任せない状況が長く続いていました。
かつてブルライト地方で、状況の打開を望んだ複数の都市が協調し、“スカイランダー部隊”という集団が発起されました。
この部隊は、各都市の保有している戦力のみならず、複数の有力な傭兵団や冒険者に声をかけて組織されたものです。その特徴は、戦闘員のすべてが飛行機動能力を有することと、敵地を強襲・制圧するだけの突破力を重視した編成であったという二点です。必然的に、構成員には、飛行騎獣を駆る騎手が多く見られました。
スカイランダー部隊の目標は、蛮族の支配下にある浮遊岩を強襲し、敵を排除して橋頭堡を築くこととされました。
大きな期待を背負ったスカイランダー部隊でしたが、多様な人材を集めた弊害か、連携に難があり、緒戦から苦戦が目立ちました。
しかしそこで、幾人かの冒険者が中心となって、部隊員それぞれの長所をうまく活かす戦術を提案しました。はたして、冒険者たちの柔軟な発想は奏功し、スカイランダー部隊の戦績は向上していきました。
多くの戦いのなかで、かれらは、飛行能力を活かしての敵地強襲を洗練させていきました。ひととおりの作戦行動が終わって部隊が解散された後も、それらの戦技は隊員たちによって持ち帰られ、こんにちでは“スカイランダー蒼天空襲技”として、各国の騎手部隊や冒険者などにすくなからず浸透しています。
以上のように、蒼天空襲技は、主に飛行騎獣を駆るライダーを想定してのものです。ですが冒険者の中には、騎獣を介さずにみずからの翼をもってその技を再現するリルドラケンなどもおり、いまなお多様化が進んでいます。
変更履歴
- 2025-08-28 18:54
- 《エアレイドバスター》ならびにその上位秘伝について、「命中力判定+1」の効果を追加しました。これは、基礎特技ではなくこの秘伝を宣言する動機が乏しい状況になっていたことをふまえての、性能の向上です。
- 2025-07-23 19:52
- 《デッドリーダイヴⅠ~Ⅱ》について、複数のキャラクターを対象にとる攻撃における処理を規定しました。
- 2025-06-16 16:38
- 初版
流派装備
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
蒼天の槍 | 0 | 武器や防具の強化 | 800/1,600/3,200/6,400 +20名誉点 | 命中力判定-1、威力+3。秘伝適用時は命中力判定へのペナルティ修正なし |
蒼天のブーツ | 0 | 装飾品:足 | 2,000 +30名誉点 | 受け身判定+2。騎乗中は騎獣にも有効 |
秘伝
この流派の秘伝は、飛行することが運用上の必須条件となっています。典型的には飛行能力をもつ騎獣への騎乗が想定されていますが、リルドラケンの種族特徴[剣の加護/風の翼]や、森羅魔法【ウイングフライヤー】等でも条件を満たすことが可能です。
《エアレイドバスター》
《エアレイドクラッシャー》
《エアレイドデストロイヤー》
- 必要名誉点
- 50
75
150
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅰ》変化型
《全力攻撃Ⅱ》変化型
《全力攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- なし
《エアレイドバスター》
《エアレイドクラッシャー》
- 限定条件
- 飛行
〃
飛行、2H武器
- 使用
- ―
ファイター技能 or グラップラー技能 or バトルダンサー技能
ファイター技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 飛行解除、飛行不可
- 概要
- 命中力判定+1、基礎特技同様にダメージ増加。騎乗ならリスクは騎獣が受ける
- 効果
空高くから、落下速を乗せて攻撃します。
この秘伝は、“近接攻撃の命中力・回避力判定に+◯のボーナス修正”を得られる手段で飛行しているあいだにかぎり、近接攻撃1回について、宣言・適用するものです。習得者が騎手として騎乗しているあいだは、騎獣が前述の条件を満たすように飛行していることをもって、宣言可能です(一般的な騎獣の「[常]飛行」「[常]飛翔」は、これを満たします)。
適用された攻撃は、命中力判定に+1のボーナス修正を得たうえで、基礎特技に同様のダメージの増加を受けます。
リスクとして、飛行が解除され、さらに続く10秒(1ラウンド)のあいだ、いかなる手段でも飛行できなくなります。習得者が騎乗していた場合には、このリスクを受けるのは騎獣側です(騎獣が飛行しなくなることにより、「[常]飛行」や「[常]飛翔」の効果を騎手が受けられない、という影響はあります)。
《デッドリーダイヴⅠ》
《デッドリーダイヴⅡ》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《エアレイドバスター》
《頑強》
《デッドリーダイヴⅠ》《超頑強》
- 限定条件
- 《エアレイドバスター》系と同時
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 落下ダメージを受けたら転倒
- 概要
- ダメージ+「高度」。「高度」から落下した相当の落下ダメージを受ける
- 効果
己の身を顧みず高速で降下して攻撃し、破壊力を高めます。
《エアレイドバスター》、《エアレイドクラッシャー》、《エアレイドデストロイヤー》のいずれかと同時にのみ、宣言できる秘伝です。(よって、《変幻自在》または《バトルマスター》がなければ、意味をもちません)
宣言に際し、便宜上の「高度」を定めます。この高度は、次の範囲から習得者が任意に決定します。- 《デッドリーダイヴⅠ》
- 「1~10」
- 《デッドリーダイヴⅡ》
- 「1~20」
適用された攻撃は、追加ダメージが「+高度」点されます。複数のキャラクターを対象にとった攻撃の場合は、命中したうちから任意に1体を選び、その攻撃対象へのダメージにのみ適用します。
ただし攻撃の直後に、習得者は「高度」に等しい高さから落下したものとして、落下ダメージ(⇒『Ⅰ』156頁)を受けます。このとき、受け身判定はおこなえます。受け身判定や防護点によって適用ダメージが0となれば習得者は転倒しませんが、1点以上の適用ダメージがあったならば、転倒します。(手番内の転倒は、その手番中には起き上がれない(⇒『Ⅰ』154頁)ことに注意してください)
習得者が騎乗していた場合には、落下ダメージを受けるのも、受け身判定を試みるのも、騎獣(のみ)となります。複数の部位をもつ騎獣であるなら、いずれかひとつの部位でもダメージを受けたとき、転倒します。(騎獣=魔物データのキャラクターの落下は、『Ⅱ』94頁にもとづいて解決してください。騎獣が転倒したならば、騎手は落馬(⇒『Ⅲ』91頁)します)
《デッドリーダイヴⅠ》と《デッドリーダイヴⅡ》は同名の秘伝とみなし、両者を同時に宣言することはできません。
《ドラゴンストーム》
《シビアドラゴンストーム》
- 必要名誉点
- 50
100
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 【騎獣強化】
《ドラゴンストーム》【騎獣超強化】
- 限定条件
- 騎乗、《エアレイドバスター》系の適用後、非転倒
- 使用
- ―
- 適用
- 騎獣の手番終了まで
- リスク
- —
- 概要
- 秘伝使用後、騎獣の命中力判定+1、ダメージ+1~2
- 効果
急降下攻撃の勢いのまま、騎獣による猛攻を実現します。
この秘伝は、習得者が騎乗のうえで《エアレイドバスター》《エアレイドクラッシャー》《エアレイドデストロイヤー》のいずれかを宣言・適用して攻撃をおこなった後、そのときに騎獣されていた騎獣が、その直後におこなう手番においてのみ、効果をもちます(そのラウンドにおいて、騎獣が先に行動していたなら、効果はあらわれません)。騎獣が複数の部位をもつならば、そのすべての部位が効果を受けます。
ただし、騎獣が転倒している、または、転倒から起き上がってもそのペナルティを受けているあいだは、効果がありません。
当該の騎獣は、近接攻撃の命中力判定に+1のボーナス修正を得て、さらにそのダメージが増加します。具体的なダメージの増加量は次のとおりです。- 《ドラゴンストーム》
- 「+1」点
- 《シビアドラゴンストーム》
- さらに「+1」点(小計「+2」点)