【ティラー派・エリスティアル星天剣(仮称)】
(ランドール地方・ハルシカ協商国)- 入門条件
- 50名誉点
この流派は、ハルシカ協商国の貴族・エリスティアル伯爵家に由来します。
エリスティアル家は武術の名門であり、争い絶えることのないランドール地方にあって、ハルシカ周辺の治安平定に大きく貢献してきました。剣術、とくに刺突剣と曲刀の扱いに長け、華麗にして苛烈な技をもって、多くの敵を葬り去ってきたとされます。
しかし、現在から十数年ほど前、伯爵家は分裂しました。
流派装備
秘伝
限定条件:〈片手刺突剣〉
この流派の秘伝は、〈片手刺突剣〉を条件とします。これは、“刺突での攻撃に適した、全長60㎝以上~1m以下の、片手で扱うための〈ソード〉”を意味します。『基本ルールブックⅠ~Ⅲ』『ET』『AR』の範疇でこれに該当するのは、下記に示す4種です。
GMは、より後発の武器や、GMみずからが制作した武器データなどについて、〈片手刺突剣〉に該当するか否かを裁定できます。ただし、カテゴリ〈ソード〉でないもの、「用法:1H」でないもの、「必要筋力」が15を超えるものは、〈片手刺突剣〉には該当しません。
Bランク
〈エペ〉(⇒『Ⅰ』301頁、『ET』86頁)
〈レイピア〉(⇒『Ⅰ』301頁、『ET』86頁)
Aランク
該当なし
Sランク
〈エクセレントレイピア〉(⇒『Ⅱ』239頁、『ET』87頁)
SSランク
〈エンジェルフェザー〉(⇒『Ⅲ』220頁、『ET』87頁)
限定条件:〈盾〉非装備、非騎乗
この流派の秘伝は、非常に繊細な体捌きが必要なことから、〈盾〉を装備していてはならず、騎乗していてはいけません。この条件を満たしていなければ、宣言・使用できず、常時型においても効果を受けられません。
《星光撃》
《鋭光烈撃》
《閃熾烈煌撃》
- 必要名誉点
- 20
30
50
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅰ》変化型
《牽制攻撃Ⅱ》変化型
《牽制攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- なし
《星光撃》《武器習熟A/ソード》
《鋭光烈撃》《武器習熟S/ソード》
- 限定条件
- 〈片手刺突剣〉使用、〈盾〉非装備、非騎乗
- 使用
- フェンサー技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 防護点の一部を無視する
- 効果
鎧の隙間や外皮の薄い部分などを、的確に刺突する剣技です。
〈片手刺突剣〉をもちいた近接攻撃に宣言する秘伝です。
適用された近接攻撃のダメージは、攻撃対象がもつ防護点の一部を無視します。無視する具体的な量は、秘伝ごとにことなり、次のとおりです。- 《星光撃》
- 2点まで無視
- 《鋭光烈撃》
- 4点まで無視
- 《閃熾烈煌撃》
- 「4+器用度ボーナス」点まで無視
《乱撃》などによって複数の攻撃対象をとる場合、この秘伝は宣言できません。
(「使用」が基礎特技と異なることに注意してください)
《幻走星影》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《かいくぐり》
- 限定条件
- 〈片手刺突剣〉装備、〈盾〉非装備、非騎乗
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 近接攻撃を回避したら、次手番で攻撃者を無視して移動できる
- 効果
刺突剣によって巧みに攻撃を捌き、移動に繋げます。
習得者が〈片手刺突剣〉を装備しており、かつ、〈盾〉を装備していない状態で、近接攻撃に対する回避力判定に成功するたび、その攻撃者を記録しておきます。複数の部位をもつキャラクターからの攻撃の場合、部位を区別せず、キャラクター単位で記録します。
記録してから、(「[主]2回攻撃」や「[常]連続攻撃」などで)再び同一の攻撃者から近接攻撃をされ、命中を受けたならば、その攻撃者は記録から取り除きます。
その直後に習得者が得た手番では、記録されている攻撃者が存在しないかのように移動をおこなえます。つまり、記録されている攻撃者とは乱戦状態にあるとみなさず、記録されている攻撃者から移動妨害を受けることもありません。これによって、習得者と乱戦状態にあったはずの敵対陣営のキャラクターが1体もいないものとみなせるならば、習得者は乱戦状態にないものとし、「乱戦からの離脱準備」を事前におこなっておらずとも移動できます。また、人数比較においても、記録されている攻撃者は計上しないものとし、その結果として(習得者を除いた)味方陣営の数が敵対陣営の2倍に達しているならば、やはり「離脱準備」不要で移動できます。
手番の終了時ならびに戦闘の終了時に、記録はすべて消去します。
また、習得者が気絶、死亡、石化、そのほか自由意思による行動や移動を不可能とする性質の状態に陥ったり、そのような効果を受けたり、転倒したり、「限定条件」を満たさなくなったりしたとき、記録はすべて消去し、習得者がそれらの状態をすべて解除するまで、記録を再開できません。
《殲昴冽輝閃》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 主動作型
- 前提
- 《閃熾烈煌撃
》《幻走星影 》《命中強化Ⅱ》
- 限定条件
- 〈片手刺突剣〉使用、〈盾〉非装備、非騎乗
- 使用
- フェンサー技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 立て続けに5回攻撃し、手番を終える
- 効果
刺突剣による怒涛の連撃を放つ、この流派の奥義です。
1体のキャラクターを対象として、立て続けに5回、同一の〈片手刺突剣〉をもちいた近接攻撃をおこないます。それぞれの攻撃は、フェンサー技能またはバトルダンサー技能を使用したものでなければなりません。
ただし、1~4回目の攻撃では、命中力判定で振るサイコロの片方と、威力表で振るサイコロの片方が、「1」の目に固定されます。もしクリティカルが発生したならば、振り足しにおいても、出目の片方は固定されたままです。出目を固定する他の効果とのあいだで矛盾が生じる場合、その攻撃は実行できません。なお、[剣の加護/運命変転]は有効であり、片方を「1」に固定して振ったのち、出目を裏返します。
習得者が望むならば、それぞれの攻撃に、宣言特技や宣言型の秘伝を宣言できます。ただし、《乱撃》等の複数の対象をとることを可能にするものと、《マルチアクション》等の追加の行動を可能にするものは、宣言できません。そのほかでも、「1体への近接攻撃1回」の範疇を超えて特殊な動きをしうる秘伝は、すべて不可と考えてください。また、《両手利き》等、常時効果(常時型)による行動の追加も無効です。
この秘伝を使用してから手番を終了するまでのあいだは、補助動作と、(なんらかの理由で主動作の回数が増えていたとしても)主動作をおこなえません(他の主動作をおこなってからこの秘伝を使用する、ということは可能です)。これは、“手番の終了時”に主動作を追加する操霊魔法【ヘイスト】等の効果においても同様です。