【フランシュカの相反超律魔法】
(不明)- 入門条件
- 50名誉点&ソーサラー技能&《魔力強化Ⅱ》
現在、世界を構成する要素は5色の第一原質であるする学説が有力です。これは魔動機文明時代に錬金術の研究を進めていくうえで確立された考え方です。しかし、それ以前には4つの元素から世界が成立しているという考え方もされていました。
その考えでは、世界は炎、水・氷、風、土の4つの元素で成立しています。4つの元素は複雑に混ざり合うことで世界を構成していますが、その中でも特に対極的な性質を持つ元素が存在するとされていました。それが炎と水・氷の組み合わせです。炎は熱さ、水・氷は冷たさを司り、それらは互いに打ち消し合う性質とされていました。炎は軽く上昇を志向し、水は重く下降を志向する元素であり、当時の元素図においては炎が上、土と風が中段、水が下に書かれた図が一般的でした。
魔法においては、これらのそれぞれの属性や、属性同士を組み合わせた複合属性の魔法の研究がなされていましたが、炎と水・氷の組み合わせだけはそれを実現することが困難だとされていました。仮に実現できても、すぐに霧散してしまったり小規模な減少にとどまってしまったりで、実用に足るものではないというのが一般的な学説でした。
それを覆したのが、フランシュカ・バラージュという魔法王です。彼女はこれまで実現されてこなかった炎と水・氷の組み合わせによる魔法を実現する方式を考案しました。それは、高エネルギー下に置くことです。高エネルギー状態においては、通常の状態では到底実現しないような不思議な現象が多発することを、フランシュカは経験から知っていました。そのため、炎の魔力と水・氷の魔力を高エネルギーで圧縮することで、強引に一体化させることができるのではないかと考え、実際にそれに成功しました。
フランシュカはこうして考案した一連の魔法に相反超律魔法と名付けました。相反超律魔法は強力な効果を持つ一方で、非常に制御が繊細で、暴発すれば術者を巻き込んで壊滅的な被害をもたらすおそれがあります。現在にも魔法そのものは伝わっていますが、これを十全に扱うことができる魔法使いは多くありません。