ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

【剣華セラノラの鳴沓】 【2025-07-20 17:31】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 Wonder Arts Record

剣華けんかセラノラの鳴沓めいとう

(ブルライト地方・マカジャハット王国)
入門条件
50名誉点

現在から十年ほど前、メリア短命種の吟遊詩人セラノラは、各地を放浪して修行を積んだのち、満を持してマカジャハット王国を訪れました。
吟遊詩人バードとして大成しつつあった彼女は、人生最後の腕試しの場として、大陸最高峰の“大舞台”を選んだのです。

優れた表現力と豊富な演目をもつセラノラは、マカジャハットでもそれなりの評価をすぐに獲得しました。
一方で、そこからは伸び悩みました。技術に優れ多芸なだけでは、かの国においては、そう珍しくなかったためです。マカジャハットの文化を前に、いち短命種メリアの十年足らずの芸歴では、いまひとつ決め手と独自性に欠けざるを得ませんでした。

セラノラは奮起し、新たな表現を模索することにしました。
そして、数十年の歴史をもちながら今なおマカジャハットで人気を博する“プロ・グラップリング”(⇒『BM』48頁)の興行に着目しました。

“プロ・グラップリング”を参考に、放浪の過程で優れた剣技を身に着けていたセラノラは、それを芸能に組み込もうとしました。
ここで問題となるのが、楽器の存在です。剣を持っては楽器を奏でられず、楽器を持っては剣を振るえません。
これを解消すべく、足で床を踏んで音を立てる、靴状の楽器を彼女は考案しました。さいわいにしてマカジャハットには工芸を得手とする人材が豊富にいるため、この特殊な用具を現実のものとするのは難しくありませんでした。
そして、完成したシューズをもちいて、必死の練習に打ち込みました。

かくして、剣舞、演奏、舞踊の三要素を併せ持つ独自の表現方法が編み出されました。
剣華けんか”の二つ名とともにあるていどの認知を得たのち、セラノラは発想元となった“プロ・グラップリング”の演者たちに“異種武術戦”を申し込みます。そして、それをパフォーマンスとして人気を爆発させました。

最終的に、ひとりの資産家がスポンサーとなり、セラノラを後援しました。
このときスポンサーは、後援の条件としてセラノラ独自の【鳴沓】の技法を後進に伝授することを求めました。彼女が寿命を迎えては、技術が失われてしまうと考えたからです。
寿命を目前に控えていたセラノラもまた、自身と後進が“競合”となる機会はないことを自覚し、これを了承しました。
これにより、彼女が編み出した【鳴沓】の技は、“剣華”セラノラの名とともに芸術の歴史に組み込まれることとなりました。

流派装備

この流派の秘伝はすべて、専用の装飾品にして楽器でもある〈鳴沓のシューズ〉を必要とします。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
鳴沓めいとうのシューズ 10 装飾品:足
特殊楽器
1,000
+20名誉点
足に装備する特殊楽器

秘伝

鳴沓響伎めいとうきょうぎ

必要名誉点
30
タイプ
常時型
前提
《特殊楽器習熟》
限定条件
〈鳴沓のシューズ〉装備、〈金属鎧〉非装備、〈盾〉非装備、地上、自立
使用
バード技能
適用
リスク
概要
〈鳴沓のシューズ〉を使用できる
効果

習得者は、〈鳴沓のシューズ〉を楽器(特殊楽器)として使用できるようになります。
ただし、〈鳴沓のシューズ〉での演奏には身のこなしが重要となるため、〈金属鎧〉または〈盾〉を装備しているあいだは、〈鳴沓のシューズ〉を楽器として使用できません。
また、地上において自立していなければなりません。飛行・浮遊・游泳・騎乗・搭載・転倒などは、すべてこの条件を満たしません。

鳴沓秩躱めいとうちった

必要名誉点
40
タイプ
常時型
前提
《鳴沓響伎》《回避行動Ⅰ》
限定条件
〈鳴沓のシューズ〉
使用
バトルダンサー技能
適用
リスク
概要
回避成功時に「楽素:[⤴]」を生成
効果

身をかわす動作に合わせて独特のステップを踏み、音を奏でます。

〈鳴沓のシューズ〉を楽器として使用できる状態で、バトルダンサー技能による回避力判定をおこなって回避に成功するたび、習得者は「楽素:[⤴]」を1点生成します。

戮雅踏闘りくがとうとう

必要名誉点
50
タイプ
《マルチアクション》変化型
前提
《鳴沓響伎》
限定条件
〈鳴沓のシューズ〉、バトルダンサー技能
使用
適用
1回の近接攻撃または呪歌・終律演奏
リスク
なし
概要
近接攻撃と呪歌・終律演奏を同時におこなう
効果

基礎特技における「魔法行使」を「呪歌・終律演奏」に置き換えた効果をもちます。
ただし、この秘伝の効果における「近接攻撃」はバトルダンサー技能を使用するものでなければならず、「呪歌・終律演奏」は〈鳴沓のシューズ〉を楽器としてもちいるものでなければなりません。

製作者:ViVi